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■One Fine Morning / Lighthouse
ブラス・ロックというと真っ先にシカゴとBS&Tの名前が挙がってきますが、もちろんそれだけではありません。思いつくままあげてみると先日CD化されたジェニヤ・レイヴァンのテン・ホイール・ドライヴ、サヴァイヴァーの前身だったアイズ・オブ・マーチ、部レッカー兄弟がいたドリームス、ジョン・ウェットンがいたモーガル・スラッシュ(左)、変形ジャケで有名なへヴン、これまた奇妙なジャケで知られるブレインチャイルド、シスコのサンズ・オブ・チャップリンベイエリアを代表するファンク集団のタワー・オブ・パワー、更にスライ&ザ・ファミリー・ストーン、日本では人気のチェイス(右)…(未聴のものも含みます)
Mogul Thrash 追跡 
カナダのライトハウスもsax、tp、tbを配したブラスロック(さらにこのバンドには、celloとviolinのストリングスもいました)で、中心となっているのがラルフ・コール(g,vo)とスキップ・プロコップ(ds,vo)です。デビューは69年RCAからでしたが、最大のヒット曲"One Fine Morning"('71)の頃には、Evolutionというレーベルに移っています。新しいvoのボブ・マクブライドをフィーチャーしたナンバーですが、7"ヴァージョンではイントロの鋭いカッティングのgがカッコイイです(LPではgの前に少しあります)。例によってぼくが知ったのはRhinoのコンピ「Have A Nice Day」ですが、このイントロのカッコよさはレア・グルーヴとしても十分通用しますね。アルバムのジャケットはなぜか英国のイラストレーターでプログレ系の作品が多い、ロジャー・ディーンが手掛けており、情報が広まっている今は少なくなったようですが、昔はプログレと思って買ってゆく人も多かったらしいです。

そもそもライトハウスの名前を知ったのはトニー・コジネクのファースト「Processes」('69)の日本盤LP*1で、81〜2年だったと記憶します。コジネクの作品としては2枚目の「Bad Girl Song」には到底かなわないのですが、arrなど60's末のNYの感じが結構ヴィヴィッドに出ていて(コジネク本人はこねくり回されて自分ではなかったと最悪の評価をしていますが)、実は割と好きな1枚です。そのこねくりまわしたのが、ライトハウスのkb奏者であり、prodを担当したポール・ホファートで、コールもプロコップも、そしてパティ・ラベルのブルーベルズやエレクトリック・フラッグのハーヴィー・ブルックス(b)も参加していました。
プロセス(紙ジャケット仕様)

*1:イッツ・ア・ビューティフル・ロック・デイ・シリーズの続編のロック・マニアック・コレクションの1枚でした