all#2

ストレンジ・ロコモーション
■I'm All Aching / Siren
ケヴィン・コインが04年に亡くなっていた事は知りませんでした。昨日のスティーヴ・ヒレッジ同様Virgn所属のアーティストですが、音楽性はかなり異なります。一言でいえば白人のR&Bなんですが、独特のしゃがれ声が印象的なパブロック、と言うよりも飲んだくれのロック。そのコインが有名になったのは、70's後半のVirgin時代で、当時のバンドには後にポリスのアンディー・サマーズ(g)や、60'sのロンドンのR&Bシーンで有名人だった、ズート・マニー(kb)(ちなみに二人ともエリック・バードン&ジ・アニマルズのメンバーでもありました)も参加していました。この時期の代表作は「Maching Heads And Feet」('75)ですね。
さて、コインがソロになる以前にはサイレンという5人組で活動していました。BBCの風変わりなDJだったジョン・ピールが設立した先鋭的なインディー・レーベルのDandelionから69年にデビューしています。71年の2枚目「Strange Locomotion」は英米でジャケットが違いますが、手持ちの米盤LP(Elektraからリリース)は切り抜き仕様でなかなか凝った作りです。かつてシンコーから出た「ヒストリー・オブ・ブリティッシュ・ロック」で深民さんが英盤よりも味があると紹介されていました。若きコインはまだそれほどしゃがれた声ではないのですが、独特のダミ声は、この頃から妙な色気があります。

メンバーは、ニック・カドワース(p,g)、デイヴ・クレイグ(b)、ミック・グラットン(g)、タット・ミーガー(ds)にコインの5人です。サイレンはこの2枚目のあと解散し、コインはソロ活動に入るのですが、そのユニークさはやはり聞いていただかないとなかなか伝わりにくいかなあ、とも思います。
これは73年のBBCの「OGWT」

若きアンディー・サマーズ(g)をフィーチャーした"Sunday Morning Sunrise"。
77年の動画です。