call#3

スマイリング・メン・ウィズ・バッド・レピュテーションズ
19■Call Me Diamond / Mike Heron
インクレディブル・ストリングス・バンドは、スコットランド出身のヒッピー・フォーク・グループですが、デビュー当初はマイク・ヘロン、ロビン・ウィリアムソン、クライヴ・パーマーの3人編成でしたが、66年にパーマーが中東方面へ旅立って、帰ってこなくなった(^^;為、ヘロンとウィリアムソンのデュオとして再スタートしています。dulcimar、sitar、kazoo、tablaといった民族楽器を多用し、いわゆるフォークというのとは少しムードが違います。後にフェアポート・コンヴェンションを手がけるElektraレーベルのプロデューサー、ジョー・ボイドが渡英後最初に手掛けたのが、ISBといいます。ヒッピーに高い支持を受け、中東風の無国籍な音は、早すぎたワールド・ミュージックのようです。
71年のISB活動中にリリースされたヘロン*1の初ソロ「Smiling Men With Bad Reputations」は、フェアポートやザ・フー(ここでは"Tommy & The Bijoux"という名前でクレジットされています)のメンバーがゲストに加わったもので、無国籍ぶりがさらにスケールアップしています。"Call Me Diamond"はその冒頭に置かれたナンバーで、アフロビートがいかにも早すぎたワールド・ミュージック的な印象を受けます。saxなどhornを一手に引き受けるのは、南ア出身のマルチプレイヤーでVertigoからアサガイというバンドを結成してアルバムを出している、デュデュ・プクワナです。ぬるま湯に長時間浸かっっているような心地よさがたまりません。サイモン・ニコル(g)、デイヴ・ペグ(b)のフェアポート組も参加。

*1:言うまでもなく木漏れ日フォークのヘロンとは違います