after#3

- アーティスト: イーグルス
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2005/12/21
- メディア: CD
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イーグルスの4枚目「One Of These Nights」('75)は、バーニー・レドンの参加した最後の作品となりました。前作「On The Border」ではレコーディング中にプロデューサーの交代があって、初期の靄がかかったようなサウンドを作り出したグリン・ジョンズから、J・ガイルズを手がけたビル・シムジクに代わっています。シムジクが手掛けたいくつかの曲はそれまでのイーグルスの印象を大きく変えるハードエッジなロックンロール(程度問題ですが)だったり、ソウル風のコーラスを導入したものでした。その路線を推し進めていったのがこの「One Of These Nights」(とりわけタイトル曲)ですが、全編これというわけではないです。むしろ悪あがきというかレドンがイニシアティヴをとった2曲は完全に浮いています*1し、大ヒットした"Lyin' Eyes"のトロピカルなフルーティーな感じは、むしろシムジクっぽくはないです。
さてグレン・フライとドン・ヘンリーのダブルvoによる"After The Thrill Is Gone"は、リリース時点ですでに懐かしさすら感じさせるイーグルス節で、哀愁と呼ぶにはみずみずしいメロディーが印象的です。遠くで聞こえるpedal steelやうねりを持ったgなど、ドン・フェルダーがいいフレーズを弾きます。
傑作と呼ぶには、いささかバラバラなところがありますが、このアルバムやはり忘れられない1枚ではあります。