city#3
- アーティスト: アル・クーパー
- 出版社/メーカー: Sony Music Direct
- 発売日: 2005/09/21
- メディア: CD
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71年のアル・クーパーの傑作「紐育市」のタイトル曲です。クーパーという人は、昔から日本で人気が高く、BS&T、「I Stand Alone」('69)のいわゆるニュー・ロックの時代から、後にCBSソニーが大きくキャンペーンをうった事もあって、この天才プレイヤー(初めて弾いたorganがディランの"Like A Rolling Stone"だったという話は結構眉唾ですが)の評価はわが国では極めて高いです。巷で大人気の「Naked Songs」('72)には、僕はあまり惹かれないのですが、70年から72年まで実に4枚のLP(内1枚は2枚組)という、精力的な活動をしていて、この時期がやはりクーパーの創作活動のピークでしょう。
この「New York City」はロンドンとLAで録音されていますが、ロンドン録音では、フックフットからロジャー・ポープ(ds)、カレブ・クェー(g)、そしてブルー・ミンクのハービー・フラワーズ(b)が参加しています。この辺は"Come Down In Time"を取り上げた、作者のエルトン・ジョンへの傾倒ぶりが感じられます。ロンドンものとスワンプ・レヴュー的な(こちらは、スニーキー・ピート(g)、リタ・クーリッジ(vo)、ルイ・シェルトン(g)、ポール・ハンフリーズ(b)、キャロル・ケイ(b)らが参加)LA録音が混在してしていますが不思議と違和感は感じません。
このタイトル曲"New York City"は、クーパーのorgan,mellotronに乗せて歌われるバラードで、NYへのストレートなそれでいて屈折した想いが歌われます。この辺はいかにもアル・クーパーらしい部分で一杯で、”ニュー・ヨーク・シティ、あんたは女さ、冷たいハートのあばずれがあんたにお似合いの名前さ”なんてなかなかグッときます。