I'll#2

Boz Scaggs

Boz Scaggs

129■I'll Be Long Gone / Boz Scaggs
スティーヴ・ミラー・バンドを最初の2枚で辞めたボズ・スキャッグスがマッスル・ショールズに出向いてレコーディングしたファーストソロがこの「Boz Scaggs」('69,Atlantic)です。デュアン・オールマン、エディー・ヒントン、ジミー・ジョンソン(g)、バリー・ベケット(kb)、デイヴィッド・フッド(b)、ロジャー・ホーキンス(ds)、というおなじみのメンバーです。サザン・ソウル色の濃い演奏で、長い間僕はさっぱりでしたが、ある時急にこのアルバムの良さが分かったという次第です。日本ではかつて「ボズ・スキャッグスデュアン・オールマン」という邦題でリリースされていました。
"I'll Be Long Gone"は、ダスティースプリングフィールドやルルの南部詣のアルバムを思わせる雰囲気でなかなか素晴らしいです。コーラスにはトレイシー・ネルソンやアーマ・トーマスも加わっているとか。
日本でボズ・スキャッグスの人気が爆発したのは、AOR時代の「Middle Man」('79)あたりで、80'sはまともなオリジナル作品は出ませんでしたが、CBSソニー)はグレイテスト・ヒッツを量産して、巧みな宣伝で盛りたてました。その人気爆発の前夜となるのが77年の「Down Two Then Left」で、この頃にはAORという言葉はなく、シティ・ミュージックという言葉でまとめられていましたが、洗練された大人のロックといった印象でした。
Down Two Then Left

Down Two Then Left