town#2

DOWN TOWN(紙ジャケット仕様)

DOWN TOWN(紙ジャケット仕様)

190■Down Town / epo
エポがデビューした80年当時、FM愛知日曜の22:30頃に「ディスク・ハウス」(確か)という番組がありました。提供がRVCレコードだったので、RCAのアーティストしかかかりません。他の番組ではあまりかからないアル・スチュワートの新譜も特集したり、やりくりに苦労してたようですが、あの時代らしいいい番組でした。洋楽だけでなく邦楽もかけ、エポを知ったのもこの番組でした。当時体育大学に在学中でスポーティーなイメージのsswとして売り出した気もします。デビュー曲はシュガー・ベイブの"Down Town"ですが、当時マクセルのCMで山下達郎の人気が浮上したのにもかかわらず、ナイアガラ関係は日本コロムビアで、シュガー・ベイブの「Songs」も入手が難しかった覚えがあります。とにかく70's後半から洋楽シーンにおける女性ヴォーカルのブームが洋楽にも飛び火し、すでに大御所のユーミンを始め、大貫妙子吉田美奈子のティン・パン系、ポプコン系の八神純子、キャンパスなイメージで売った竹内まりや、まだまだ試行錯誤の杏里、更には須藤薫、ラジ、越美晴大橋純子石川セリ尾崎亜美門あさ美佐藤奈々子庄野真代、当山ひとみ、松原みき、泰葉(!)、中原めいこ…と思いつくままあげてもどんどん出てきます(時代が前後する人もいますが)。そんな中登場したエポのファーストは、デビュー前に竹内まりやの"September"のコーラス・ワークで見せた「できる感じ」は抑え気味で、手堅くオーソドックスな作りです。コーラスに並々ならぬ関心を持っていたエポは、ここでは実験的にジングル風の"ポップ・ミュージック"を試しただけで、ハーモニー関係の本領は次作以降となります。
ディスコっぽいarrはあの時代ならではですが、この"Down Town"も踊れるようなarrになっています(ちょうどニール・ヤングの"Lotta Love"をニコレット・ラーソンがカヴァーして、ディスコ風と評されたように)。躍動感と開放感があふれる♪な〜ないろの〜はオリジナルになかった味わい。清水信之(kb)、今剛(g)、林立夫(ds)、富樫春生(kb)、松原正樹(g)、富倉安生(b)、島村英二(ds)らスタジオの職人による手堅い演奏ですが、この曲に限っては富倉のbassと清水のkbがキーポイントとなっています。
ポップアート風のジャケットも素敵です。

エポの名前を売ったのは「おれたちひょうきん族」('CX)の"タケチャンマンの歌"(エポ&ひょうきんストリートバンド)とエンディングに使われた"Down Town"で、上の動画はJOEPO Bandなので「JOEPO」('81)以降のものですが、ファーストに入ったヴァージョンとは違いますね。