色#6

Quatermass

Quatermass

■Black Sheep Of The Family / Quatermass
69年に結成されたクォーターマスは、末期エピソード・シックス*1のメンバーを中心としたトリオで、後にサミー、ストラップス、ギランのミック・アンダーウッド(ds)、ビッグ・スリー、ハード・スタッフ、ロキシー・ミュージック、イアン・ギラン・バンドのジョン・ガスタフソン(vo,b)、サン・トレイダー、ブランドXのピート・ロビンソン(kb)がメンバーです。70年にHarvestに残した「Quatermass」はビルの合間を飛ぶ翼竜が印象的な、ヒプノシスのジャケットです。「暴力的なナイス」とか「ELP Plays Purple」とかこのバンドを形容するに、こういうフレーズが使われますが、ロビンソンの縦横無尽なorganをフィーチャーしたハードロックとプログレの狭間にあるような音です。
"Black Sheep Of The Family"は、キャッチーなポップ・チューンですが、ロビンソンの弾くorganの響きがスペーシーです。この曲は、リッチー・ブラックモアのソロとして計画されたレインボーの1枚目にもカヴァーされていますが、73年頃にレコーディングされお蔵入りしたブラックモアのソロにも入っているらしく、昔からのお気に入りだったようです。
バンド名は50'sのSF特撮ドラマ(BBC)の主人公でもある博士の名前から取られていますが、日本では「原子人間」という邦題で映画版が公開された事があります。なんともチープな味わいの作品です。

*1:言うまでもなく、イアン・ギランとロジャー・グローヴァーがパープル参加以前に在籍したポップ・バンド