day#2

Vulcan

Vulcan

247■Birth In A Day / Chris Wood
クリス・ウッドはトラフィックのsax/fl奏者で、この混沌とした音楽性を持ったバンドのジャズ的なダラダラした部分を担ってました。83年に白血病で亡くなってしまったウッドですが、トラフィック解散後の75年ごろからポツポツと録りためた音源が、死後25年たった08年英Estotericからリリースされました。それが「Vulcan」です。「When The Eagle Flies」('74)の為に書かれた曲から、ブランドXのピート・ボーナス(g)とのナンバー、更にはトラフィックのライヴ音源など多彩な内容ですが、当たり前ながら、どれをとってもトラフィック的です。特に明確な輪郭を持たないtenor saxブロウなど、たまらなくトラフィックです。
クラシック系のkb奏者、フィル・ラマコンとの共同作業になる"Birth In A Day"は、ミニマル・ミュージックともエスニック・ラウンジとも言えない不思議な手触りのもので、僕としてはペンギン・カフェ・オーケストラあたりを思い出したりします。