with you#2


■On A Winner With You / Jess Roden
アラン・ボウン・セット、ブロンコ、バッツ・バンドといったややマイナー系の白人ソウルっぽいバンドを経てソロになったジェス・ローデンは、日本では英ロックマニア向けの人です。但し76年ごろにはヴィネガー・ジョーからソロになったロバート・パーマースコットランド出身のソウルフルなシンガー、フランキー・ミラーと共に英国青眼ソウル三人衆と、日本でも一部で注目を集めた事があります。三人ともニュー・オーリンズ詣でし、アラン・トゥーサンのもとでアルバムを録音している事が共通点。
76年にリリースした2枚目「You Can Keep Your Hat On」(Island)は、ジェス・ローデン・バンド名義で、ブルース・ロバーツ(g,vo)、ピート・ハント(ds)、クリス・ゴーワー(tb)、ビル・リヴゼイ(kb〜元スリム・チャンス)、ロニー・テイラー(sax)、スティーヴ・ウエッブ(g)、ジョン・カートライト(b)がバックを務めています。そのスタジオ盤は未聴ですが、77年のライヴ音源を収めたBBCライヴ「Live At The BBC」('96、Band Of Joy)で、あらためてローデンのソウルフルな歌声に参ってしまいました。現在ではオリジナル・アルバムは軒並み廃盤で、今年になってLemonからベスト盤が出ている程度で、このBBCライヴも入手困難となっています。とても77年の音とは思えない、90'sのUKソウル的な冒頭の3曲〜"The Ballad Of Big Sally"、"On A Winner With You"、"In A Circle"でもうKOです。イーグルスの"Desperado"のカヴァーはオリジナルをしのぐ勢いもあります。