■■■ガメラ2・レギオン襲来

ガメラ2 レギオン襲来 [DVD]

ガメラ2 レギオン襲来 [DVD]

監督:金子修介
主演:永島敏行、水野美紀ベンガル田口トモロヲ蛍雪次朗藤田文子
大映が製作して東宝が配給した平成ガメラ映画は、思えばゴジラガメラかで争っていた往年の特撮映画ファンの夢の企画のようでした。さらにツボを得たかのような金子修介監督の演出による平成ガメラは、年季の入った特撮映画ファン(特撮ファンではない)を喜ばせます。3部作というと、真ん中が素晴らしいのは、「帝国の逆襲」やインディ・ジョーンズでもわかるけど、設定の説明やラストを気にせずに、のびのびやれるという事もあります。厳密に言うとこの「レギオン」は連続した話ではないが、前作の設定を生かしつつ、全く違う話をのびのびとやっています。怪獣映画は当然のことながら、怪獣のキャラに負う部分が多いですが、ここでは、永島、水野(それまでちっとも売れなかったが、この後ブレイクします、今見るとまだ幼い)吹越満石橋保などの俳優陣のドラマによって支えられている。「ご無事で」「今度おごらせてください」「ガメラはレギオンを許さないから」「何色の花だ?」など名台詞が多いのも特徴。他にはベンガル角替和枝梅垣義明小林昭二川津祐介小林昭二ら。
ギオンとは、新約聖書のマルコによる福音書5章9節:
主が、「名は何か」とお尋ねになると、それは答えた。「わが名はレギオン。我々は、大勢であるがゆえに」
に現れる言葉。ローマ軍団のレギオンから転じているが、ここでは男に取り付いた悪霊が自らのことを指して呼んでいる。ガメラを襲ったソルジャーレギオンの群れをみた自衛隊員(石橋)により「大勢」の意味から名づけられた。石橋はしばしば聖書からの引用をするが、科学館の学芸員である水野(自宅の部屋には「ゲド戦記」が)は、しばしば科学、生物に精通したウンチクを披露する。

大映、1h40、★★★