dirty#2

10049■Dirty Old Man / Delaney & Bonnie

Original Delaney & Bonnie: Accept No Substitute

Original Delaney & Bonnie: Accept No Substitute

Staxから白人初のアーティストとして契約し、ブッカー&MG'sをバックにアルバムを完成させながらも、白人である事がラジオのDJがOAを躊躇させ、結果的にLPリリースを中止(後にリリース)してしまったStaxに業を煮やしたのか、デラニー&ボニーの2人はさっさとElektraに移籍、69年に「Accept No Sustitute」を完成させます。興味深いのはジ・オリジナル・デラニー&ボニーというクレジットになっていることで、表ジャケはセピアトーンの夫妻と子供たち(後にフリートウッド・マックに加わるベッカもいます)のポートレイト(南北戦争時代のようなムードです)、裏はフレンズとしてバック・ミュージシャンがクレジットさせていますが、これらはデラニーがシンドッグ時代から交流があった面々です。カール・レイドル(b)、リオン・ラッセル(p)、ジム・ケルトナー(ds)、ヴェンチャーズのジェリー・マギー(g)、ボビー・ホイットロック(org)、ジム・プライス(tp,tb)、ボビー・キーズ(sax)という面々。
エリック・クラプトン(g)が参加した次のライヴ盤が圧倒的に有名ですが、このファーストも捨てがたい(あまり聞いてませんが)。とりわけまだ手探り状態ですが、白人によるゴスペル色の濃いR&B(すなわちスワンプ・ロックなのですが)が実にすがすがしく聞こえます。アリサ・フランクリンのように歌いたかったと思われるボニー(ここでは"Do Right Woman"をカヴァー)ですが、やはり白人らしくあっさりした感じが逆に魅力です。この"Dirty Old Man"は、ジム・プライスとボビー・キーズのhornsが、"Hey Jude"っぽいリフを奏で、なかなかゴキゲンです。
日本では同じワーナーでしたが、この後のライヴ「On Tour」からAtcoに移籍、傑作「Motel Shot」をリリースすることになるのです。

これはレアなスタジオライヴ(このElektra盤からの曲)