#11キャシー・ダルトン


■Amazing:Kathy Dalton(Discreet:MS2168-US)
去年だったかドーター・オブ・アルビオンのCDが出ましたが、このサイケデュオでグレッグ・デンプシーと組んでいたのがキャシー・ダルトンです。「Amazing」は73年に出た唯一のソロです。タイトルと50'sSF映画をイメージしたジャケットはパルプ・マガジンへのオマージュみたいでまずそそられます。
さてこのLPが有名なのはリトル・フィート(奇しくも彼らにも「アメイジング」という邦題のLPがありました)がバックを付けてる事。ローウェル・ジョージ(g,syn)、ポール・バレール(g)、ビル・ペイン(kb)、サム・クレイトン(perc)、ケニー・グラドニー(b)、リッチー・ヘイワード(ds)にヴァン・ダイク・パークス(kb)、スニーキー・ピート(steel)、エリック・ホード(g)らが参加しています。フィートの参加ということで濃厚なものを想像されると、外されます。どれも3分台にまとめられたポップスの範疇の曲で、フィートらしいグルーヴはあまり効いているとはいえません。それでも"Long Gone Charlie"やエキゾティックな"At The Tropicana"はらしい演奏です。"I Need You Tonight"はsteelの入ったカントリー・ロックでこれが一番好みかな。「絶頂期のフィートにパンチの利いた女性voが参加したよう〜」というのはネット・ショップでの紹介ですが、煽りです。
全曲デンプシー作、prod。74年に「Boogie Bands And One Night Stands」と言うのがもう1枚ありますが、1曲差し替えてジャケとタイトルを変えたものです。