アメリア・エアハートを捜して

In Search of Amelia Earhart

In Search of Amelia Earhart

■In Search Of Amelia Earhart:Plainsong
プレインソングは、フェアポート・コンヴェンションを脱退してアメリカ志向をつらぬいた(それは例によって「英国風亜米利加志向」〜いわゆる「イギリスのアメリカ」なのですが)イアン・マシューズが72年に結成した4人組です。メンバーはリヴァプール・シーン、エヴリワンのアンディ・ロバーツ(g,vo)、エヴリワンのデイヴ・リチャーズ(b,p)、ボビー・ロンガ(b,p)にマシューズ(g.vo)の4人。サンディ・ロバートンのprodでElektraから「In Search Of Amelia Earhart」をリリースしています。dsがいない為フェアポートのデイヴ・マタックスとフォザリンゲイのティミ・ドナルドがゲストで加わり叩いています。
それまでのマシューズのソロ同様、同時代のssw作品(ポール・シーベル、リック・クーニャ、ヘンスキ・イエスター)、オリジナルにまじって30'sの作品が収録されています。その一つが、"Amelia Earhart's Last Flight"です。32年女性飛行士として初の大西洋単独横断飛行に成功したアメリア・エアハートは、5月カリフォルニアを飛び立ち、7月ニューギニアに到着。ここから消息を絶つのですが、燃料不足のため海中に不時着説、日本軍関与説など種々の憶測を呼んでいます。このアルバムのライナーとしてフレッド・ガーナーの文章が付いていますが、それには日本軍関与説が語られています。このデイヴィッド・マッケネリーのナンバーをロバーツが歌っていますが、マシューズは続編とも言えるオリジナル"True Story Of Amelia Earhart"を作り歌っています。
アメリカのフォーク・ロックを意識しながら、ここで聞かれる音は英国人ならではの繊細なフォーク・ロックです。適度にメロディアスながら起伏に乏しい部分もあるので、喉ごしのいいマシューズのvoを聞いていると、眠くなってしまうところも… ベストはロニー・レインもやっていた"Last Flight"、力強い"Even The Gurding Lights"あたりでしょうか。結局これ1枚で解散し、マシューズとロバーツはソロ活動を続けます。80's後半にこの二人は再び接近して新たな二人を加え、プレインソングを再結成しています。また各種発掘音源も出てます。
On Air

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全く余談ですがロキシー・ミュージックのアンディ・マッケイのソロ「In Search Of Eddie Riff」のタイトルはプレインソングのパロディかしら?