センチメンタル通り(紙ジャケット仕様)

センチメンタル通り(紙ジャケット仕様)

■センチメンタル通り:はちみつぱい
去年だか9枚組のライヴ音源を収めたボックスが出たりしたはちみつぱいですが、71年から74年までの活動期間中にはオリジナルLP「センチメンタル通り」('73、ベルウッド)を1枚出したきりでした。元々はあがた森魚鈴木慶一が始めたユニットで蜂蜜ぱいと名乗っていた頃もありました。初期にはあがたのバックバンド的な感じだったのですが、鈴木慶一(g,kb,vo)、渡辺勝(kb,vo)、本多信介(g)、和田博巳(b)、かしぶち哲郎(ds)、武川雅寛(vn)というメンバーになった71年秋以降、春一番やフォーク・ジャンボリーなどの野外フェスに出演して名前が知られるようになりました。
73年に「センチメンタル通り」が出る頃には渡辺が脱退、駒沢裕城(steel)が参加しています。
デッド的なフリーキ―な演奏、日本的情緒満載のフォークっぽい歌詞世界、steelやviolinの入ったエキゾティックな音づくり、また日本のロックにおけるsteelの第一人者、コマコによるカントリー・ロック的な世界など、同時代の日本のバンド中では超個性的な存在でした。
名曲"塀の上で"や"僕の幸せ"のなんとなくウェットな感じが、はちみつぱいと僕の距離を決して縮める事はないのですが、本多が書いたインストの"ヒッチハイク"は名演です。