さすがに最近は縁がない

Wet Dream

Wet Dream

■Wet Dream:Richard Wright
デイヴ・ギルモアのソロに続いて78年にリリースされたピンク・フロイドのkb、リック・ライトのソロです。タイトルの「Wet Dream」とは夢精とかそういう夢とか。さすがに最近は縁がないですが。76年が洋楽デビューだった僕には、リアルタイムのフロイドは「Animals」で、その後さかのぼってゆくわけですが、間もなくしてギルモアとライトのソロが出て、フロイドの新作を聞いたような気分になってしまったがマイナスだった気も今となってはします。どちらのソロもフロイドのパロディーというかある部分だけを拡大解釈したような出来。もちろん当時の10代にとっては惹かれずにはいられない魅力がありましたが。
フロイドのツアーに参加していたスノーウィー・ホワイト(g)、ラリー・スティール(b〜ゴンザレス)、レグ・イサドア(ds〜昔から思うけどコンラッド・イサドアとは別人だったんですね。レグさんは元ロビン・トロワー)、メル・コリンズ(sax)をバックにしたもので、メロディアスな曲が多いのはやっぱりkb奏者のソロだからでしょうか。この"Summer Elegy"は、感傷的なミディアム調のナンバーで、スライドが効果的に使われています。危なっかしいライトのvoもむしろこの曲にあってはプラスの方向に。夏の終わりにぴったりのメロディだと思いません?