#23他のシスコ勢5素晴らしい日

■It's A Beautiful Day
イッツ・ア・ビューティフル・デイ、というある意味ピースフルでフラワーなあの時代を象徴する印象的な名前のバンドを紹介します。
まずあまりに有名な69年のファーストのジャケット。

It's a Beautiful Day

It's a Beautiful Day

〜ワンピースの少女の後ろに広がる青い空〜
シャーラタンズ(次回紹介予定)のジョージ・ハンターがデザインしたこのジャケは、1900'sのハウスキーピング・マガジンのポスターが引用されています。ただ一時期このイラストが権利関係で使用できずに味気ないカモメのジャケットに代えられていたことがありました。
このジャケットと名曲"White Bird"のイントロが重なります。デイヴィッド・ラフレイム(vn.fl.vo)、パティ・サントス(vo)のツインvoに夢幻な広がりを見せるエキゾティックなviolinの調べがうまく乗った、IBDの音楽はやはりドラッグの影響下にあるものでしょう。この曲や"Hot Summer Day"のようなメロウなものだけでなくファズgが炸裂するサイケな曲もあります。


ディープ・パープルの"Child In Time"の元ネタとなった"Bombay Calling"も有名です。

但しデビュー作でスタイルを完成させてしまった関係上、続く作品はどうしても1stの幻を追い続けることになります。1stでpianoとharpsichordを担当したリンダ・ラフレイムが脱退したことで、1stにあったクラシカルな味わいは後退、セカンドの「Marrying Maiden」('70)ではジェリー・ガルシア(steel)も参加。新加入のフレッド・ウェッブ(kb)の影響でカントリー・ロック色が濃くなりました。74年に解散。

パティ・サントスは解散時のメンバーだったバド・コックレル(解散後ストーングラウンドのメンバーとパブロ・クルーズを結成しその後脱退)と、コックレル&サントスとしてA&Mに1枚LPがありました。