beautiful#3

Tusk (Dlx)

Tusk (Dlx)

■Beautiful Child / Fleetwood Mac
メガヒット「Rumours」に続くフリートウッド・マックの新作は2枚組「Tusk」でした。空前のセールスを記録したアルバムの次の一手は、だれしも迷うところで、迷いに迷った挙句空中分解してしまうバンドもあれば、イーグルスの様にそんなに悪くないけど地味に映ってしまうバンドもありました。マックの場合はフォーマットを2枚組とし、攻めに出たところが好評の原因だったのかも。それでもミック・フリートウッドの先んじたワールド・ミュージック志向、リンジー・バッキンガムのニュー・ウェイヴ志向は、当時のファンにストレートに受け入れられたとは思えません。むしろ変わらない作風のクリスティン・マクヴィースティーヴィー・ニックス(ヒラヒラ度が20%アップしています)をファンは拠り所としてた感じです。
キュートな歌姫的な存在だったスティーヴィーでしたが、このころから妖艶な魅力を出しています。CD化の際に長すぎてeditヴァージョンとなった(Expanded Versionの際にめでたくちゃんと収められました)"Sara"や、"Storms"(夜ごとの嵐、というのは名邦題です)そして"Beautiful Child"、"Angel"あたりのメロディー・メーカーぶりは前作よりもずいぶん成長している感じです。