beauty#2

Heroes

Heroes

■The Beauty And The Beast / David Bowie
ちょうど77年の「Low」やこの「Heroes」がリアルタイムだった関係で、デイヴィッド・ボウイというと、ホリの深いハンサムで何か難しい音楽をやってる人、というイメージがずっと付きまとってました。ソウル・ミュージックに傾倒した「Young Americans」('75)の時期をすぎると退廃的なヨーロッパ美学にのめり込み西ベルリンに移住。ブライアン・イーノクラフトワーク("Trans Europe Express"の歌詞にデイヴィッド・ボウイとイギー・ポップがヨーロッパ特急に乗車した、という歌詞がある)との交流から、後のニュー・ウェイヴに与えた影響は計り知れないとされています。
Heroes」('77,RCA)は「Low」から間をおかずにレコーディングされ、リリースされたもので、イーノ(syn)、ロバート・フリップ(g)、カルロス・アロマー(g)、ジョージ・マレイ(b)、デニス・デイヴィス(ds)にボウイ(kb,g,vo)というラインナップです。かつてレココレ誌でサエキけんぞう氏が「クリムゾン、イーノ、ボウイの英国屈指の三大知性」と持ち上げた事を思い出しますが、新生クリムゾンを立ち上げるまでリハリビ中だったフリップはエキセントリックなgを聞かせます、その最たるものが"Heroes"なのですが、シングルにもなり当時よくかかってた"The Beauty And The Beast"もしかり。今聞くとアフリカ的なリズム感覚も印象的です。