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In My Own Dream

In My Own Dream

■In My Own Dream / Paul Butterfield Blues Band
「East West」('67)で白人ブルーズ・バンドとして頂点に達したバターフィールド・ブルーズ・バンドですが、マイク・ブルームフィールド(g)とリズムセクションが抜け、エルヴィン・ビショップ(g)とマーク・ナフタリン(kb)以外はメンバー一新となったのが3枚目の「The Ressurction Of Pigboy Crabshaw」です。ここで注目されるのはtp、ts、asのホーンセクションの導入でホーンのいるブルーズ・バンドなんてそれまで存在していなくて斬新でした。4枚目の「In My Own Dream」(Elektra)では、バグジー・モウ(b)やフィリップ・ウィルソン(ds)もvoを取る曲があって、バンド内の力関係が均等になりつつあった様な印象を受けますが、黒人のウィルソンの歌う"Get Yourself Together"なんかはR&Bスタイルで音楽的にもずいぶん幅が出てきた印象を受けます。そしてこのタイトル曲"In My Own Dream"は、ウィルソンのcongaとデイヴィッド・サンボーンのssが印象的なアシッドなムードのナンバー。ジーンディンウィドルの低音のコーラスもはっきりと聞こえます。

ウッドストックの伝説的な女性フォーク・ブルーズ・シンガー、カレン・ドールトンのJust Sun Shineから出た「In My Own Time」('71)にもカヴァーされていますが、そちらはよりアシッドな浮遊感あふれるarr。gソロはジョン・ホールで他にもベン・キース(steel)、ハーヴェイ・ブルックス(b,prod)も参加しています。02年にPapa's Choiceから出たブートにみんな大騒ぎでしたが、現在は正規のリイシューされてますし、何よりも本格は過ぎて僕には少しつらい。

この後5thの「Keep On Movin'」ではビショップが独立。バジー・フェイトン(g)、ロッド・ヒックス(b)らが参加。5人体制のホーンズが確立するのです