spirit#2

Bonaroo

Bonaroo

■Spirit Of A Dead Man / Bonaroo
ボナルーの唯一のLPは、75年にWarner Bros.からリリースされたました。元々は、ビル・クオモ(kb,vo)とボビー・ウィンクルマン(g,vo/元スティーヴ・ミラー・バンド)が中心となり、元ドゥービー・ブラザーズのマイケル・ホザック(ds,vo)、元エドガー・ウィンター・グループのジェリー・ウィームズ(g,vo)、ロバート・リッチグ(b,vo)を加えた5人となります。75年というウエスト・コーストのポップ・ロックがピークだった頃にひっそりとリリースされ、日本では何故か出ませんでしたが、乾いた感じの西側アメリカン・ロックの知らざれる傑作でしょう。prodは、マネージャーのマーティー・コーンでドゥービーのマネージメントのブルース・コーンと関係があるみたい。
作者が歌うと予想すれば、クオモが"Sally Ann"(イントロのシャカシャカするgが好き)、"Nobody Knows"、ウィンクルマンが"Dream On"、"Life's Sweet Song"*1"Don't Tread On Me"(豪快なスライドは誰?)、"I See The Light"、"Spirit Of A Dead Man"、リッチグが、"Physical Fitness"(これはファンキーなやつ。hornsはタワー・オブ・パワー)、ウィームズが、"Dedicated Lady"(これはサンタナAORをやったような感じ、gはパット・シモンズ?)かな。"Melody Maker"はクオモとウィンクルマンの共作。スペシャル・サンクスとして、トゥレット・フューア、パット・シモンズ、ロニー・モントローズ、ドミニク・トロイアーノ(ジェームズ・ギャング)、テッド・テンプルマン、リチャード・トーレンス、レニー・ワーロンカーの名前がある。
強烈な個性はないですが、よく歌うメロディー、プレAOR的な作風など忘れてしまうに惜しい1枚です。
"Spirit Of A Dead Man"は泣かせるメロディアスなバラードで、おそらくはウィンクルマンがvoでしょう。スティーヴ・ミラー・バンドは、ミラー、ボズ・スキャッグス、ベン・シドラン以外はあまりメンバーが知られることないですが、この人は「Number 5」('70)に参加していた人です。

*1:派手なgはゲストのロニー・モントローズだろう。というのは、モントローズが79年に参加したニコレット・ラーソンの"Just In the Nick Of Time"でのソロに質感が似ているから