right#3
- アーティスト: Christopher Cross
- 出版社/メーカー: Warner Bros / Wea
- 発売日: 1983/10/08
- メディア: CD
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見かけと声の一致って結構大事な気がします。テキサス出身のクリストファー・クロスは73年頃より同名のバンドを率いて、地道な活動をしてきた人ですが、ルックスは俳優のネッド・ビーティーにも似た短髪の太っちょで、ハイトーンのvoとはかなりのギャップがあります。79年にWarner Brosと契約してリリースされたデビュー作では、ジャケットなどに一切の写真を出さず、フラミンゴのイラストで爽やかな印象を与えたのは戦略でしょう。ですからそのルックスが分かった時には、かなりの驚きでした。そのデビュー作は長年やってきた自前のバンドに加え、ジェイ・グレイドン(g)、ラリー・カールトン(g)、マイケル・マクドナルド、ニコレット・ラーソン、ヴァレリー・カーター、ドン・ヘンリー(vo)ら当時のLAの一線級の人たちが参加していて、華やかな印象。それでいて人工的な感じよりも、79年の時点で懐かしの(76年頃の)ウエスト・コースト・サウンドをなぞったような音づくりが大いに受けました。80年に見た初来日(前座は佐野元春でした)は、半分以上新曲でしたが、意外とサザンロック的なブギナンバーも多かった記憶です。バカラック作の"Arther's Theme"の大ヒットを経て83年にやっと出たセカンド「Another Page」(WB)では、AOR全盛期にふさわしく、アダルトな音づくりで前作にあったウエスト・コースト臭は一掃され、僕がもうがっかりでしたけど。
"All Right"は、#13まで上がった最初のシングルで確かにキャッチーなメロディーですけど、前作の感じとは何か決定的に違いますね。prodは同じマイケル・オマーティアン(リズム・ヘリテッジ)、バックにはテキサス時代からおなじみのバンド(アンディ・サルモン(b)、ロブ・ミュラー(kb)、トミー・テイラー(ds))に豪華ゲストという同じパターンなんですが。
オマーティアンはDunhillレーベルのスティーヴ・バリ関連作品に、arrとして起用される事で知られるようになった人です。ソングライター・チームとしても活動したデニス・ランバート&ブライアン・ポッターもそうですが、P・F・スローン同様バリも結構過小評価されています。