#7■塔:マーガニタ・ラスキ

怪奇礼讃 (創元推理文庫)

怪奇礼讃 (創元推理文庫)

マーガニタ・ラスキ(1915-1988)の「塔」という短編は、古色蒼然とした怪奇小説をあつめた「怪奇礼讃」というアンソロジー('04)の中でひときわ光る一篇です。悪魔的な噂が絶えなかった14世紀の貴族の建立した「犠(いけにえ)の塔」に吸い込まれていく女性の恐怖を短いながらにカチッとまとめた好編で、かつて「恐怖の一ダース」('80講談社文庫)で紹介されたことがあります。
それにしてもこの「怪奇礼讃」というアンソロジーは久々につまらなすぎた怪談集でした。