エイブラムス先生とストロベリー・ポイント小4年生クラス

■Miss Abrams And The Strawberry Point 4th Grade Class

Miss Abrams and The Strawberry Point 4th Grade Class

キッズ・コーラス物の最高峰かな。最近やっと日本盤CDがでたらしいけど、エリック・ジェイコブセンのprodで、70年にヒットした"Mill Valley"(Reprise,#90)を含むこのコンピは、71年、75年のシングルを含むもの。カリフォルニア州ミル・ヴァレーにある(った)ストロベリー・ポイント小学校の、リタ・エイブラムス先生のクラスの教え子たちと先生による極上のソフトロック。なごみます。
日本盤CDは、ライナーを｢雨と休日｣というネットショップのオーナーさんが担当。そこのHPでこのアルバムが紹介されていたので引用。

サンフランシスコの北に位置するミル・ヴァレー。そこに実在する「ストロベリー・ポイント小学校」の４年生生徒と、付属の幼稚園に勤めていた先生、リタ・エイブラムズがこの作品の主人公です。美しい故郷ミル・ヴァレーを讃えた曲05「Mill Valley」がビルボードのTOP100に入るほどのヒットを記録。その後作られ1972年に発表された唯一のアルバムです。

子どもたちのイノセントな歌声が可愛いのはもちろんですが、01「Wonder」05「Mill Valley」10「Sweet Summertime」など、アルバムの大半を占めるエイブラムズ先生の自作曲が何より素晴らしいのです。その歌詞は子どもの成長を見守るあたたかな眼差しを感じさせもので、「ヒッピーのようでカッコ良かった」と生徒が語るエイブラムズ先生の、おおらかな教育精神（と言ったらおおげさですが）が反映されたものとなっています。有名な08「You Are My Sunshine」も、同曲屈指のカヴァーではないでしょうか。プロデュースはラヴィン・スプーンフル（→wiki）を手掛けたことで知られるエリック・ジェイコブセン。その手腕によって集められた一流ミュージシャンが協力した楽曲のアレンジも高レベル。アルバムを通してポップスとしての完成度が高く、聴き飽きません。子どもが歌うポップスは様々ありますが、その中でも最高峰と言っていい作品ではないでしょうか。

オリジナルの10曲に3曲のボーナストラックを収録した内容は、以前に一度CD化されたときのものと同じ内容ですが、今回の再発ではオリジナルLPの質感に合わせた紙ジャケット仕様となり、オリジナルLPにも入っていたインナー・スリーヴ（歌詞カード）、さらに先生や生徒さんの最新インタビューを盛り込んだブックレット（貴重な写真やシングル盤のジャケットなども掲載）などが付録しています。 ライナーノーツは店主/寺田が担当させていただきました。

当時は3年生クラスだった模様。