アンクル・チャーリーと愛犬テディ

WC014★★★★UNCLE CHARLIE AND HIS DOG,TEDDY−Nitty Gritty Dirt Band ('70)

Uncle Charlie & His Dog Teddy

Uncle Charlie & His Dog Teddy

LAの南、ロング・ビーチで66年に結成されたニッティ・グリッティ・ダート・バンドは、ジャグ・バンドからスタートし地元では有数のフォークロック・バンドでした。初期にはジャクソン・ブラウンもメンバーに名を連ねていましたが、ジョン・マッキューエン(banjo、mandolin、g)、レス・トンプソン(g,b,vo)、ジェフ・ハンナ(g,ds,vo)、ジム・イボットソン(g,kb,ds,vo)、ジム・ファッデン(g,b,harp,vo)の5人による強力なカントリー・ロックが、70年に出た「Uncle Charlie & His Dog Teddy」です。

カントリー・ロックというよりは、ルーツ・ロックに近いニュアンスでブルーグラス、フォーク、ケイジャン、ジャグからの影響も大きく、かといって学究的な小難しい音楽ではなく、同時代のsswの作品も取り上げたセンスが楽しいです。実際ジェリー・ジェフ・ウォーカーの"Mr.Bojangles"、バディ・ホリーの"Rave On"、ランディー・ニューマンの”Living Without You”、ケニー・ロギンズの”House At Pooh Corner”、マイク・ネスミスの”Some Of Shelly Blues”のカヴァーにはしびれっぱなしです。ネスミスとロギンズに至ってはほぼ新曲で、このあたりは地元つながりか。

またアンクル・チャーリーことチャーリー・ロバートソンのモノローグを挿入し、ドキュメンタリー風の演出をほどこすなどなかなかの手の込みようです。

原盤 Liberty:7642 70年2月リリース。