ゲイリー・ボイル(Gary Boyle)

THE DANCER

THE DANCER

ゲイリー・ボイルは、インド系英国人のgtrでブライアン・オーガーやアイソトープでの仕事で知られた人。77年にリリースされたファーストソロ「The Dancer」(Gull)は、折からのクロスオーヴァーフュージョンのブームもあって幅広く聞かれた1枚でした。それはジャズロックという狭い枠を飛び出した内容だったからで、オーガーに捧げられたハービー・ハンコックの"Maiden Voyage"やアール・クルー風、ウェス・モンゴメリー風と評されたナンバーもありました。ディスコっぽい印象すらあるタイトル曲は、アイソトープのスティーヴ・ショーン(b)とゾウ・クロンバーガー(kb)、サイモン・フィリップス(ds)、ブランドXのロビン・ラムレー(kb)とモーリス・パート(perc)、ロッド・アージェント(kb)が参加した名演。ショーンのケレン味たっぷりなbassソロ、ブランドXの職人パートによるゴング的なperc、セイレーンの様なマギー・パートのスキャットなど聴きどころ満載。