パン

WC088★★★PAN ('73)

ボー・ブランメルズのロン・エリオットは、解散後耽美的なソロ「Cadlestickmaker」('70)を出していましたが、73年に結成したパンとして1枚残した「Pan」は、CSN&Yフォロワー的なコーラスワークとレイドバックした南カリフォルニア特有のカントリー・ロックが心地いいです。メンバーは「Echo Park」というヴォーカル・アルバムを出しているキース・バーバー(vo)、エリオット(g,vo)、後にエンジニアとして名前をあげるヴァル・ギャレイ(g,vo)、シャーマン・ヘイズ(b,vo)、ハイウェイ・ロバリーと言うへヴィ・ロック・バンドを組むドン・フランシスコ(ds)、アーサー・リチャーズ(g,steel)の6人。ゲストとしてステッペンウルフのガブリエル・メクラー(kb)の参加がイメージにそぐわなくて面白い。全編ストリングスベンダーだのペダル・スティールだのが鳴り響き、コーラスの花が咲き乱れると言った日なたの音楽なんで、正直一本調子な部分はありますが、好きものにはたまりません。とりわけ”Long Way Home”と"Delinga De Mattei"は素晴らしい。

原盤 Columbia:KC32062 73年リリース