ワイルド・テイルズ

WC102★★WILD TALES−Graham Nash

Wild Tales

Wild Tales

クロスビー&ナッシュとしての活動をしながら73年のグラハム・ナッシュは、CSN&Yの再結成の準備と2枚目のソロのレコーディングに没頭してました。バックにはダイヴィッド・リンドレー(g)、ティム・ドラモンド(b)、ジョニー・バーベイタ(ds)といった後にC&Nのバックを務める面々を中心にベン・キース(steel)、ジョニ・ミッチェル(vo)、ヂヴ・メイスン(g)らが参加。改めてCS&Nが「1+1+1>>3」的な方程式にあったことがわかります。つまり各人のソロは思ったほど面白くない(スティルス贔屓の僕ですらそう思うことがあるのですから)。ナッシュの持ち味と言えばやさしげなメロディーと言うことになるのですけど、それだけではどうも続かないのも事実です。派手なゲストの客演が華やかだった前作「Songs For Beginners」に比べると地味なのは仕方ないですが、”Southern Man”の焼き直しのような"And So It Goes"はいらないです。リンドレーのラップ・スティールが炸裂するタイトル曲はカッコイイ。

原盤 Atlantic:SD7288 73年12月リリース