14012■■ゴジラの逆襲('55日本)

監督:小田基義
出演:小泉博、千秋実、若山セツ子、志村喬、土屋嘉男

前作の大ヒットですぐさま作られた第2作(ちゃんとつながりがある)。前作のゴジラは死んでいるが、別の仲間がいたという設定で、今度は関西方面の島に現れ、そこから大阪を目指します。舞台の前半は大阪なんですが(後半は北海道)、ほとんど標準語で、これが既にマイナス。アンギラス(ドドンゴと同じ)を登場させ、2度バトルシーンがあります。中断する75年までゴジラシリーズのほとんどは田中友幸(製作)=本多猪四郎(監督)=円谷英二(特技監督)のトリオで作られましたが、これは本多監督ではない。おまけに伊福部明音楽ではなく、佐藤勝、と書くだけでなんか別作品なイメージです。それもそのはず怪獣映画の形を借りた、小泉と千秋の友情の物語ですから。小田監督は主に50'sにプログラムピクチャーを撮ってた人で小泉と若山セツ子(「青い山脈」のメガネね)の恋愛、土屋嘉男、山本廉の航空自衛隊同期生の戦友のエピソードを盛り込んでドラマの部分でも充実させています。ただし質感が違うのであまり評価されないのが残念。アンギラスを登場させ、バトルシーンを盛り込んだ事で以後「対決」が定番となります。
今回気付いたのは、囚人護送する警官に岡本喜八映画でおなじみの中丸忠雄がいた事(これが初出演(ノークレジット)らしいです)。