■めぐりあい('68日本)


監督:恩地日出夫

「陽の内藤、陰の酒井」とは昭和40年代当時東宝の青春スター(死語)の内藤洋子と酒井和歌子を上手く表わした言葉です。これはワコちゃんの初主演作。共演は66年のホープといわれた同期の黒沢年男で、川崎を舞台にした工員の黒沢と事務員の酒井のぎこちない恋愛を、当時王道の青春映画的演出で見せます。時代は次第にTVにシフトしつつあり、東宝撮影所が生んだスター(まだアイドルという言葉はなかった)は、この後古手川祐子沢口靖子斉藤由貴の時代まで途絶えるのです(花の中3トリオが席巻する)。
さてこの辺りの作品は、かつて大井町武蔵野館や池袋文芸座(旧)で見ましたが、すでにごちゃごちゃになっています。
黒沢の調子良さばかりが印象に残ってましたが、ワコちゃんの髪型はさすがに古くさいです。ローレグの水着は当時としてはずいぶんなサービスショットだったのかも。
酒井の弟役の池田秀一は、後に声優となり、シャア・アズナブルの声をあてて有名になりました。