eiga

■パパ/ずれてるゥ!('71米)

監督:ミロス・フォアマン 後に「カッコーの巣の上で」('75)、「アマデウス」('84)、といった作品で注目されるチェコ出身のフォアマン監督の渡米第1弾だそうです。70's初頭の、ヒッピーに代表される若い世代とその両親世代の断絶、価値観の違いを、ブラック…

■青春の蹉跌 ('74日本)

神代辰巳監督が初めて撮った一般映画。石川達三の同名作品の映画化で、当時人気絶頂「傷だらけの天使」と同じ年です。ショーケンが主演。音楽はPYGでショーケン一緒だった井上堯之が担当。泣きのgが入った派手な劇伴で、ドラマチックな展開、ここぞブリティッ…

■恋する人魚たち('90米)

監督:リチャード・ベンジャミン 60's初めのアメリカを舞台にした一風変わったホーム・コメディ。奔放な生き方をするシェールを母に長女ウィノナ・ライダー、二女クリスティーナ・リッチ(これがデビューで最高に笑わせる子役ぶり)のユダヤ系母子家庭の話。常…

■大人になれば…('66米)

監督:フランシス・フォード・コッポラ これはヴィデオ邦題(TV放映の際もこうだった?)「ゴッドファーザー」以前のコッポラというと全く評価の対象になってませんが、まあ「雨のなかの女」のような佳作もあります。音楽をジョン・セバスチャンのラヴィン・…

■深夜の告白('44米)

監督:ビリー・ワイルダー 初めてこの映画を知ったのは山田宏一氏の「映画的なあまりに映画的な美女と犯罪」(ハヤカワ文庫NF)でした。ワイルダー作品のなかでもなかなか見られなかった覚え。原作は「郵便配達夫は二度ベルを鳴らす」で知られる、ジェームズ…

■ベスト・フレンズ・ウェディング('97米)

監督:P・J・ホーガン なんとなく今となっては寒々しい感じがするバブリーなムードのコメディですが、当時若手注目株だったキャメロン・ディアスをぐっと押しだしたことで、記憶にとどめてもいいかなと思います。とりわけヒドイ音痴ぶりを披露(演技でしょう…

■めまい('58米)

監督:アルフレッド・ヒッチコック 何度も出てるかと思ったらそうでもなかったんですね。ボワロー&ナルスジャックの「死者の中から」(B&Nはヒッチコックに映画化されることを想定してこの話を書いた、とトリュフォーとの「映画術」にあります)の映画化で、…

■殺しの分け前・ポイントブランク('67米)

監督:ジョン・ブーアマン ハードボイルド映画というと、チャンドラーやハメットなどの私立探偵を主人公とした流れがまずあって、そして、仏産フィルム・ノワールに影響された、犯罪映画も同じようなタッチで撮られてることが多いです。英国人監督ブーアマン…

■ダーティ・メリー・クレイジー・ラリー('74米)

監督:ジョン・ハフ その人が出てるだけで、とたんにB級的な魅力にあふれる作品ってありますよね。その人とはピーター・フォンダ! ロジャー・コーマンのAIPのい流れを組む、アカデミー・ピクチャーは、ホラーとアクションを2大看板としてスタートしましたが…

■白い家の少女('76カナダ、仏、米)

監督:ニコラス・ジェスネル 日本公開は78年だった気がするが、「タクシー・ドライバー」の少女娼婦役で注目された、ジョディ・フォスターの「ダウンタウン物語」に続く主演作。この3本はどれも76年というのが面白いです。原作は新潮社から出たレナード・コー…

■華麗なるヒコーキ野郎('75米)

監督:ジョージ・ロイ・ヒル昔のユニヴァーサルのロゴから始まる、30年代の中西部を舞台にした飛行機乗りに捧げるノスタルジックなドラマです。狙いはロイ・ヒル=ロバート・レッドフォード・コンビの前作「スティング」の線のようですが、一人足らんからどう…

■破壊 ! ('74米)

監督:ピーター・ハイアムズTV出身のピーター・ハイアムズ監督の映画初演出で以後おなじみとなってゆく刑事アクション。夜の街に街灯の青白いライトとパトカーの赤いランプが浮かび上がるシーンなどロケが効果的で美しい。エリオット・グールドとロバート・ブ…

■アルカトラズからの脱出('79米)

監督:ドン・シーゲルもう何度も見てるのでさすがに新鮮味はないのですが、クリント・イーストウッドが師匠のドン・シーゲルと「白い肌の異常な夜」(’71)以来久々に組んだ脱獄ものです。リアリズムに徹する為か、知らない役者を多く起用したり、ユーモアを…

■独立愚連隊('59日本)

監督:岡本喜八なにはともあれ、戦争活劇映画 (戦争映画ではなくて) の最高傑作のひとつではないでしょうか。大東亜戦争 (とクレジットがある) 末期の北支戦線を舞台に、ミステリ仕立ての部分もあって何度見ても引き込まれます。これが出世作となった佐藤允…

■駆逐艦ベッドフォード作戦('65米)

監督:ジェームズ・B・ハリス「未知への飛行」といい「博士の異常な愛情」といい60'sの冷戦下のコロムビア映画の戦争ものは、モノクロでクールな印象。派手さはなく、シリアスすぎてユーモアに欠けますが、じわじわとかなりキマス。これは北極海でソ連(死語…

■鷲は舞いおりた('77米)

監督:ジョン・スタージェススタージェス監督の最後の作品。原作はジャック・ヒギンズの有名な冒険小説で、一時夢中になってヒギンズ作品を読んでたことを思い出します。主人公のドイツ軍中佐シュタイナ(マイケル・ケイン)に正統的な西部劇(スタージェスの…

■ファーゴ('96米)

監督:ジョエル・コーエンコーエン兄弟の名前を知らしめた誘拐テーマのサスペンスものです。 実話と最初に出ますが、ほら話という意味も兼ねるポール・バニアンの像が出てくる事から、これもジョークだとわかります。とにかくスティーヴ・ブシェミのヘンな顔…

■ギャンブラー('71米)

監督:ロバート・アルトマンあえてジャンル分けすると西部劇ドラマだけど、例えばジョン・ウェイン型の西部劇とは対極の位置にあるものです。主人公のウォーレン・ベイティーは女々しいギャンブラーで、殺し屋との勝負には勝つが、最後はさびしく、そして人知…

■恋愛日記('77仏)

監督:フランソワ・トリュフォートリュフォー後期の作品の中で個人的にはずせないのがこれです。邦題は甘いが、要は女たらし日記。かなり暗い内容なので引いてしまう部分もあるけど、有名無名を問わず女優陣が魅力(なんといってもナタリー・バイ!他にはブ…

■フランケンシュタイン対地底怪獣('65日本)

監督:本多猪四郎急速に子供向きに傾いていったゴジラシリーズとは別に、東宝が新たに米と合作した特撮映画です。第二次大戦中ドイツ軍で研究された永遠に生き続ける「フランケンシュタインの心臓」が広島で被爆して生まれた「フランケンシュタイン」(いわ…

■■花とアリス('04日本)

監督:岩井俊二岩井俊二のこういう映画を楽しめなくなったら、どうしよう?という危惧はいつもあります。今回もまだセーフでした(^^; 「四月物語」もそうだが、何気ないスケッチがうまいです。あといつもの事ながら長すぎます。もう20分短かったら、ラストの…

■七年目の浮気('55米)

監督:ビリー・ワイルダー元々はブロードウェイ戯曲の映画化で、個人的にビリー・ワイルダーもマリリン・モンローもそれぞれの最高傑作の一つではないかと思います。地下鉄の通気口からの風でスカートがまくれ上がるシーンはあまりに有名です(じゅらくのCM…

■華麗なる賭け('68米)

監督:ノーマン・ジュイソンこの映画の魅力はノエル・ハリソンの歌う、"Windmill Of Your Mind"とミッシェル・ルグランの音楽、そしてスタイリッシュな映像につきます。とてもアメリカ映画とは思えないオシャレな映像には惹かれっぱなし。銀行強盗の黒幕(ス…

■手錠のままの脱獄('58米)

監督:スタンレー・クレイマー旧邦題「手錠のまゝの脱獄」。一つの手錠で結ばれた黒人(シドニー・ポワチエ)と白人(トニー・カーティス)の囚人が、輸送中に脱走する話。時代はまだ50'sですし、おまけに偏見が強い米南部。喧嘩しっぱなしの二人ですが、最…

■野獣死すべし('59日本)

監督:須川栄三大藪晴彦原作の映画化。圧倒的に松田優作版('80)が有名ですが、原作に忠実にハードボイルドな世界を展開したという点では、こっちの仲代版に軍配が上がろうかと。ヴェテランと若手という刑事の組み合わせは、今回東野英治郎と小泉博でいい味…

■オリエント急行殺人事件('74英)

監督:シドニー・ルメット 英EMI製作のアガサ・クリスティー作品の映画化。この映画のヒットで、以後続々と映画化が続き、80'sの半ばまでミステリー映画といえば、クリスティー映画というような図式が出来上がります。クリスティー作品としては戦前の代表作の…

■フレンチ・コネクション('71米)

監督:ウイリアム・フリードキン NYを舞台に麻薬課の刑事と密売組織の争いを当時としては異例のスピード感で描いたアクション傑作です。ジーン・ハックマン演ずるドイル刑事は、犯罪アクション映画における刑事像(いわゆるアウトロー型)を大きく変えた存在…

■黒衣の花嫁('67仏)

監督:フランソワ・トリュフォー トリュフォー自身思い出したくもないと語り、山田宏一さんの「映画読本」でもあっさりと片付けられた、"凡作"の1つですけど、個人的にそんなに悪いとは思わない。 フィアンセを偶然から殺された女性の復讐譚です。確かに昼間…

■めぐりあい('68日本)

監督:恩地日出夫「陽の内藤、陰の酒井」とは昭和40年代当時東宝の青春スター(死語)の内藤洋子と酒井和歌子を上手く表わした言葉です。これはワコちゃんの初主演作。共演は66年のホープといわれた同期の黒沢年男で、川崎を舞台にした工員の黒沢と事務員の酒…

■ナバロンの要塞('62米)

監督:J・リー・トンプソン 主演:グレゴリー・ペック、デイヴィッド・ニヴン、アンソニー・クィン アリステア・マクリーン原作の戦争アクションの大傑作です。それまでの戦争映画から一歩突っ込んだコマンドもののはしりとなりました。第二次大戦下のギリシ…