■手錠のままの脱獄('58米)


監督:スタンレー・クレイマー

旧邦題「手錠のまゝの脱獄」。一つの手錠で結ばれた黒人(シドニー・ポワチエ)と白人(トニー・カーティス)の囚人が、輸送中に脱走する話。時代はまだ50'sですし、おまけに偏見が強い米南部。喧嘩しっぱなしの二人ですが、最後には… と、人種間の問題をさらっと描いたバディ・ムーヴィーで、後味のよさはさすがです。雨の森のシーン、スワンプ地帯のシーンなどモノクロの画面が美しい。保安官役のセオドア・バイケルは、60'sにワーナーで渋い喉を聞かせるアルバムを出している人。サン・セバスチャン・ストリングスなんかの世界にも近いMORでした。