パイソン・リー・ジャクソン

パイソン・リー・ジャクソンというと個人名みたいですが、実はバンド名です。もともとはオーストラリアのバンドで、2人の英国人〜フランク・ケニントン(vo)とミック・ライバー(g)〜によって65年に結成されました。何度かのメンバーチェンジを経て68年にバンドは渡英、この時はライバー、デイヴィッド・モンゴメリー(ds)、デイヴ・ベントリー(kb,vo)を中心とするラインナップだったようです。69年にジェフ・ベック・グループが解散したばかりで、フリーだった(その後まもなくスモール・フェイシズ改めフェイシズに参加)ロッド・スチュワートをゲストvoに迎え、レコーディングされたのが"In A Broken Dreams"です。仮歌という説もありますし、ベック・グループ参加前ならいざ知らず、ギャラの面で折り合いがついたのか?そして、70年にミキ・ダロンのYoungbloodというレーベルからリリースされ、72年にアメリカでヒット(GNP Cresendから)するという(これは72年になってロッドの名前がようやくアメリカでも浸透してきたと見ていいのか?)実に謎の多い曲です。
"In A Broken Dream"は、古式ゆかしいorganをフィーチャーしたブルージーなナンバーで、ロッドは歌いあげるのですが、72年の感覚では勿論、70年でもいささか古めかしい印象を受けます。

パイロン・リー・ジャクソンとして69年に出したアルバムでは、都合3曲ロッドが歌います。ブルージーなこれもそう。