7・デリヴァリー

順番で行けばハットフィールズですが、その前に母体となったデリヴァリーの事を。キャロル・グライムズ(vo)をフィーチャーしたR&B〜ブルーズ・ロックのデリヴァリーは、68年に結成。初期にはスティーヴ・ミラー(p〜後にキャラヴァン)、ロル・コクシル(sax〜後にホール・ワールド)、フィル・ミラー(g〜後にマッチング・モール)、ロイ・バビントン(b〜後にソフト・マシーン)、ピップ・パイル(ds〜後にゴング)と流動的なメンバーで活動。ブルーズ〜ジャズロックな「Fool's Meeting」('70)をB+Cからリリースしています。この”Miserable Man”のこってりとした味わいもまたカンタベリーらしさがあります(violinなしのカーヴド・エアと言う印象も)。
バンドは71年に解散、ミラーがデイヴ・シンクレアの後任としてキャラヴァンに参加した際親交を持ったリチャード・シンクレアと、即興性の高いジャズロックを志向して再編デリヴァリーを企画。二人のミラー、パイル、シンクレアがメンバーで新たなスタート切りますが、ファズトーンで歪ませたオルガンをスティーヴ・ミラーが弾きたがらなかった事から決裂。デイヴ・シンクレアが短期間在籍したのちエッグのデイヴ・スチュワートが参加し、バンド名をハッチフィールド&ザ・ノースと名乗ることになりますが、それはまた別の話。
https://www.youtube.com/watch?v=tP0_95uCQ6w