【続70's映画懐かし地獄】5・オーメン('76)

エクソシスト」に始まる70'sのオカルト映画では、亜流ではなく久々にプロの仕事と感じさせた「オーメン」は黙示録の一節を拡大解釈して、反キリストの悪魔の子の誕生を描いた作品でした。例によって次々とダミアンを主人公にした続編が作られましたが、理詰めで怖い(ローマの古い修道院を訪ねたあと無縁墓地で「母親」の墓を暴くシーン(出て来たのはジャッカルの骨格だった)のは第1作だけ。鉄塔の串刺しやら鏡で首の切断やらショッキングなシーンが多いですが、監督のリチャード・ドナーはスプラッタ的演出を好まずほとんど出血はありません。往年のヴェテラン俳優がホラー映画の主人公となる、というパターンを作り上げた(ここではグレゴリー・ペックリー・レミック)のも「オーメン」が最初でした。カメラマンのデイヴィッド・ワーナーがいい役です。音楽はやはり大げさな名人ジェリー・ゴールドスミス

https://www.youtube.com/watch?v=V7CEbd7ffNw