【70年代ポールの50曲】Junk('70)

なんでもビートルズ時代の「Abbey Road」のメドレーにも入る事が検討されてたという哀愁のメロディーを持った小品で、ファンが多い曲です。情感あふれる、という言葉がぴったりのナンバーです。後半リンダのコーラスもダビングされています。

https://www.youtube.com/watch?v=w6qfQ5BEQ2s



【70年代ポールの50曲】2・Another Day('71)

「McCartney」からのシングルはなかったんで、ビートルズ解散後ポールの初シングルとなったのは「Ram」セッションからのこの曲でした。名義はポールソロですが、実質はポール&リンダ。主人公の女性が身支度する描写が続くポップソングで、僕はとても好きな曲、メロディーです。シングルのみなのでなかなか聞く事が出来ず、76年くらいにFMでやったウィングスのシングルをAB面流すプログラム(確かDJは中村こずえさん)をエアチェックして聞いた日々を思い出します。オーディションで選ばれたデイヴィッド・スピノザ(g)とデニー・シーウェル(ds)が参加しています。

https://www.youtube.com/watch?v=vH6v9JS26xc

【70年代ポールの50曲】3・Love Is Strange('71)

とにかくバンドがやりたかったのでしょうね、ポールは。「Ram」にも参加してたシーウェルとリンダ、新たにムーディー・ブルーズ出身のデニー・レイン(g,vo)を加えた4人組としてウィングスはスタートし、ラフな「Wild Life」が出たのが71年12月で、抜き打ちで大学ツアーが始まったのが翌年のこと。その「Wild Life」からのシングルに予定されていたのがミッキー&シルヴィアのカヴァーの”Love Is Strange”でしたが、もろもろの事情で延期になってしまいました。とにかく歌が出てくるまですごく長いという印象。小気味よいグル―ヴ感は今の耳ではなかなかカッコよく聞こえます。

https://www.youtube.com/watch?v=UZ55jNGtpS0





【70年代ポールの50曲】6・Magneto & Titanium Man('75)

新たにメンバーを補充して、再び名義をウィングス単独に戻した「Venus & Mars」は第4期メンバー。ニュー・オーリンズ録音となったこのアルバムは、70年代のポールの作品では一番好きです。いつもは苦手なタイプのこの曲すら有無を言わさずねじ伏せる様なそんなパワーがこのアルバムにみなぎってます。エレピのブギウギ・スタイルやシャウト全開のポールの姿もカッコイイ。奇妙なタイトルはアメコミのキャラクターの「磁石屋」と「チタン男」から取られています。歌詞も漫画っぽい。動画は映画「Rock Show」からですが後ろのスクリーンに映るイラストの磁石屋とチタン男は、マーヴェル・コミックの「Xメン」の作がチームの一人ジャック・ターナーという人が手掛けたのだそうです。

https://www.youtube.com/watch?v=SSa5teMzNrY

【70年代ポールの50曲】7・Let'em In('76)

5th「Wings At The Speed Of Sound」は前作と同じ第4期ウィングスによるもの。そのオープニング”Let'em In”は、気の置けないリヴィング・ルームのムードを醸し出してますホーンズも効果的です。歌詞にはリンダ、ジョン・レノンキング牧師エヴァリー兄弟、マイク・マクギア、キース・ムーンらの名前がひねった形で出てきます。

https://www.youtube.com/watch?v=re61B8sKQWk

【70年代ポールの50曲】8・London Town('78)

再びトリオに戻った第5期ウィングスは、第3期と同じ、夫妻にデニー・レインというラインナップ。但しヴァージン諸島の自前のヨット内に作ったスタジオで行われたレコーディングには、ジョー・イングリッシュとジミー・マカロックは参加しています。ここで録音された「London Town」は英国調の作風です。"ロンドンの薄汚れた地面に銀色の雨が降り注ぐ〜”という歌いだしが印象的なナンバーですがあまりゆったりしすぎで、しかもこれが1曲目なのはどうか?と思います。

https://www.youtube.com/watch?v=XS3nMOmLZWU

【70年代ポールの50曲】9・Spin It On('79)

ウィングスとしての最終作「Back To The Egg」は、スティーヴ・ホリー(ds)、ローレンス・ジュベー(g)を加えた第6期メンバーです。まあいろいろ詰め込み過ぎた1枚ではありますが、New Waveを意識した様なアヘッドなロックンロールの”Spin It On”では今までにない前のめり感も感じられます。

https://www.youtube.com/watch?v=CDorpyJjfcw

【70年代ポールの50曲】10・Coming Up('80)

70'sの〜と銘打ちながら80年のこれまで入れてるのは「McCartney」から「McCartneyII」までだから。悪夢の初来日未遂(結局何が原因だったのかは本人のみぞ知るところ。大麻をスーツケースの一番上に置いてしまったといううっかりさんぶりは、長嶋茂雄の様な天然なのか、ヘザーら家族をかばったのか、わけがわかりません)を経てリリースされた再び宅録に挑んだ「Mc CartneyII」からのヒットシングル。テクノ風味と当時言われましたが今聞くとそうでもない。PVの手の込んだ感じ(長髪のギタリストのTシャツのの文字はカタカナでなんて書いてある?)も好きです。ただヒットしたのはB面のウィングスグラスゴーでのライヴ・ヴァージョンでした。
https://www.youtube.com/watch?v=0d_Wv-gkHts
https://www.youtube.com/watch?v=EXNFynXEow0
https://www.youtube.com/watch?v=34v9ervT0SU

【70年代ポールの50曲】11・Momma Miss America('70)

ある地方のある世代の方にとっては、FM番組「ビート・オン・プラザ」のテーマ曲(エンディング曲)として知られたものらしいですが、僕には富山敬さんがやってたBCLの番組で使われてた事の方が印象的(当時はこれがポールの曲とは知らんかった)。前半と後半はきっと別曲だったんだろうなあと思わせるロック・ジャム風インスト。クールなウーリッツアー?の聞こえる前半のカッコよさは特別です。インストもこのレベルなら「McCartney」もあそこまで酷評されなかったんだろうねえ(しかも売れちゃったからUS#1)。

https://www.youtube.com/watch?v=HE-53NCcpDw

【70年代ポールの50曲】12・Give Ireland Back To Irish('72)
ウィングスとしての最初のシングルが「Wild Life」からの”Love Is Strange”が予定されていたのですが、72年1月30日の血の日曜日事件を受けてポールが書きあげたこのトピックソングを急遽シングルとしてリリースした為ふっとんでしまいました。デモ中のアイルランド市民が軍によって銃殺された事件をテーマした関係でBBC他から放送禁止を食らい、#16(UK)/#21(US)と奮いませんでしたが、新加入のヘンリー・マカロック(名前からし北アイルランド出身であることがわかります。当時はマックロウ、マックロー表記が多かったのですが最近はマ(ッ)カロックが多いです)のスライドをフィーチャーしたなかなかカッコイイ曲。B面は同名のインスト(Versionと書かれてるのはレゲエのインストを指す場合と同じだそうです)ですが、別曲の様に聞こえこっちもいいです。しかしポールもこうした題材を素早く取り上げリリースとはジョン・レノンに対するあてつけもあったに違いない(^^)ところで、本国ではポールがバンドの一員という意味でウィングスなのですが日本ではポール・マッカートニー&ウィングスでした。

https://www.youtube.com/watch?v=r0zGVVcsbPg
https://www.youtube.com/watch?v=Lzpc3G5_Bv0

【70年代ポールの50曲】13・Big Barn Bed('73)

当初は2枚組で予定されていたセカンド「Red Rose Speedway」の1曲目。ゆったりとしたムードが漂うこのアルバムには当時のトレンドだったスワンプロックのエッセンスもちらほら感じ取れます。リンダを中心としたコーラスの力強さも意外と追い風になってます。ヘンリー・マカロックのねばりつくようなgもいい感じです。有名なTV番組「James Paul McCartney Show」からです。

https://www.youtube.com/watch?v=1b8jM9RUXr0

【70年代ポールの50曲】14・Jet('73)

「Band On The Run」からの最初のシングルがこの高揚感を煽るロック・ナンバーです。カシャカシャというgのフレーズが心地いい。タイトルはポールが飼っていたラブラドール・ラトリバー犬から来てるとか。UK/US共に#7まで上昇。ラゴス録音ですが後半のハウィー・ケーシーのsaxはロンドンで録音されています。リンダが弾くシンセのソロが懐かしいトーン。74年に第4期メンバーで番組「One Hand Clapping」の為のスタジオ・ライヴではテンポが速くなっています。

https://www.youtube.com/watch?v=M8V1nFCP058
https://www.youtube.com/watch?v=HFOnTfdms90

【70年代ポールの50曲】15・Venus And Mars 〜 Rock Show('75)

「Venus & Mars」のアタマを飾る強力なメドレーでライヴの場を想定して作られた様にも伺えます。「スポーツ・アリーナのスタンドでショーが始まるのを待っている」という歌詞からしてこれから起こるステキな事を期待させるではないですか!新加入のジミー・マカロック(McCulloch〜とスペルはヘンリーと同じですが当時はマクロウチと言われてました)の弾くスライドから爆発感のある強力なロックンロールです。そしてこれもエンディング近くでまるで別曲になるような展開で、このアラン・トゥーサンのpianoの部分だけで別曲が一つできそうな感じです。

https://www.youtube.com/watch?v=qPDHE1xcNFk

【70年代ポールの50曲】16・Venus & Mars(Reprise) 〜 Spirits In Ancient Egypt('75)

このrepriseを取り入れる手法は「Sgt Pepper's」を思い出しますがこちらはB面の頭で、歌詞もロックショーを待ったいた本編と比べて、こっちは大聖堂のホールで宇宙船21zna9にトランスポートするのを待っている〜というSF的な歌詞。シンセの使い方も懐かしさを感じさせます。メドレーでなだれ込む"遥か昔のエジプト精神"は、デニー・レインのvoをフィーチャーしたものでなかなかユニーク。後半に出てくるgの逆回転的なフレーズがサイケっぽいのです。

https://www.youtube.com/watch?v=8_coAbPfLIw

【70年代ポールの50曲】17・Tomorrow

”Yesterday”のアンサーソングとして同じコードで書いたといわれるこの曲、僕はデイヴィッド・キャシディーのヴァージョンで知り、ポールの曲と知らずなんてかっこいいんだ!と思ったのでした。"Don't Let Me Down"のタイトルが入ってる事もあって、ウィングスのファーストが出た時点でビートルズ・ファンは特別な思いで聞いたのでは?と想像するのも楽しいです。「Wild Life」より。

https://www.youtube.com/watch?v=31nZWNqXXcU
https://www.youtube.com/watch?v=31nZWNqXXcU

【70年代ポールの50曲】18・Mary Had A Little Lamb('72)

ウィングスとしてのセカンドシングルで、政治的な前シングルとは打って変わったほのぼのしたファミリームードのナンバー。リンダの連れ子のヘザー、ポール夫妻の長女メアリーもコーラスで参加しています。マカロックがmandolin、シーウェルはボンゴを叩くなどアコースティックなムード。

https://www.youtube.com/watch?v=zjtnD4RZtn4

【70年代ポールの50曲】19・C Moon

サード・シングル”Hi Hi Hi”のB面でレゲエのリズム(そういえばリンダがメインとなった"Seaside Woman"もレゲエっぽい)が生かされた南国ムードの曲。マカロックがds、シーウェルがtp、レインがbと言う変則的なスタイルに挑戦しています。

https://www.youtube.com/watch?v=iy9MMHfd-ak

【70年代ポールの50曲】20・Mamunia

「Band On The Run」の録音場所となったナイジェリアのラゴスは、70's初めにアフロロック的なアプローチを行った元クリームのジンジャー・ベイカーがエア・フォース時代(レインも参加していました)にアフリカン・ミュージシャンと交流が合った関係でベイカーが所有するスタジオも、レインの顔を立ててか使用したらしいのですが、ここは粗雑な作りでレコーディングも大変だったと言います。また同地の有名ミュージシャンのフェラ・クティと音楽泥棒事件疑惑もあって、ウィングスの音楽にアフリカ的なものはほとんど感じられないのですが、”Mamunia”のpercにはややそんな香りがあるかな。シンプルなアコースティックな曲もポールがやると不思議にフォーク的には、聞こえません。エンディング近くのシンセが不思議な感触。

https://www.youtube.com/watch?v=_XZbKCX0UgI

【70年代ポールの50曲】21・Silly Love Song

もう有名な話ですが評論家からポールはラヴソングしか書けない、と言われじゃあと書いたのがこれと言います。イントロの不思議なループ・テープは岩を掘り出す音、もしくはカウボーイのブーツの金具が馬の脇腹?に当たる様な音をイメージさせるムード。「Over America」でも活躍したホーンズが印象的で実に都会的なアレンジ。「Speed Of Sound」はウィングス民主化を進めた1枚で(この期に及んでも日本ではポール・マッカートニー&ウィングス表期でした)、他のメンバーの曲も多い分、散漫な印象ですけど、ポールのこの曲は突出しています。後半の複雑なコーラスを重ねる何とも贅沢な感じ!

https://www.youtube.com/watch?v=wh15LOppcWQ

【70年代ポールの50曲】Too Many People('71)

思えば70's初めはポール受難の時代でした。「McCartney」に続くリンダとの共作名義になる「Ram」もまた



【70年代ポールの50曲】Oh Woman Oh Why
【70年代ポールの50曲】Uncle Albert〜Admiral Halsey




【70年代ポールの50曲】Country Dreamer

【70年代ポールの50曲】Live And Let Die
【70年代ポールの50曲】My Love

【70年代ポールの50曲】When The Night


【70年代ポールの50曲】The Mess



【70年代ポールの50曲】・Bluebird


【70年代ポールの50曲】Picasso's Last Word

【70年代ポールの50曲】Helen Wheels




【70年代ポールの50曲】
【70年代ポールの50曲】Letting Go
【70年代ポールの50曲】Junior's Farm

【70年代ポールの50曲】Listen What The Man Said
【70年代ポールの50曲】Zoo Gang
【70年代ポールの50曲】Walking In The パrkwithEloise
【70年代ポールの50曲】Sally G
【70年代ポールの50曲】Seaside Woman



【70年代ポールの50曲】You Gave Me Answer
【70年代ポールの50曲】17・Deliver Your Children('78)

イギリスらしさが根底にある「London Town」に中でも"Deliver Your Children"(子供がタイトルに使われた曲が多いのはリンダの出産時期というのもあるらしいです)は結構異色です。アコースティックなナンバーが目立つこのアルバムは全体に地味な印象ながら14曲はちょっと入れ過ぎな感じもありました。
【70年代ポールの50曲】Mull Of Kintire
【70年代ポールの50曲】Girl's School
【70年代ポールの50曲】With A Little Luck
【70年代ポールの50曲】Cuff Links


【70年代ポールの50曲】Goodnight Tonight
【70年代ポールの50曲】Daytime Night地目Suffering
【70年代ポールの50曲】Getting Closer

【70年代ポールの50曲】Rockestra