2000トンの雨 / 山下達郎

2000トンの雨 / フェニックス  GO AHEAD! (紙ジャケット仕様)
雨の歌#10
雨は手のひらにいっぱい、雨の女王、スプリンクラー、レイニー・ウォーク、レイニー・デイ、これはすべて達郎の曲。彼が雨にこだわりを持ってることがわかるが、個人的には大好きな「Go Ahead」のラストに収められていた、2000トンの雨を。達郎浮上の小さなきっかけとなった”Bomber”(ボマーが正しいと思うけど、何故かボンバーと言われてる)のエア・プレイ(主に関西のディスコ)で徐々に注目されつつあった、79年の4枚目。今でもステージの定番となった”潮騒”、”Let’s Dance Baby”といったナンバーもあるが、ステージ演奏されたことのない、この曲や”This Could Be The Night”もあって興味は尽きない。
♪見えるものは、指の隙間を伝って落ちる雨・・・ で始まる印象的な歌詞だが、聞こえるものは、メロディの隙間から流れる吉田美奈子の気持ちいいコーラスだったりする。
03年に映画「恋愛写真」のために改めてレコーディングされたヴァージョン(といってもほとんど変わらない)から。これは映画ヴァージョンで、イントロとエンディングに注目。
 

56■■■江分利満氏の優雅な生活('63日本)


監督:岡本喜八
主演:小林桂樹新珠三千代東野英治郎中丸忠雄横山道代ジェリー伊藤
喜八第15作。直木賞をとった山口瞳の同名作品は小説ともエッセイともいえない、不思議な文体、題材のものだったが、井出俊郎がコンパクトに脚色。それまで、コメディ、アクション、ギャングもの専門だった、喜八監督らしからぬ題材の文芸作となった。といっても柳原良平のアニメーション(サントリーのトリスが有名)は入ったり、全編小林のナレーションがかぶさるわと結構実験的なつくりで、しかも笑わせる。後半の酔ってクダを巻くシーンは圧巻。「こすいヤツ、スマートなヤツ、ずるがしこいヤツは許せない」の部分は何度見てもいい。佐藤勝の音楽もいい。他には松村達男、桜井浩子(フジ隊員@ウルトラマン)、二瓶正也(イデ隊員@ウルトラマン)、小川安三、天本英世、江原達、田村奈巳、砂塚秀夫、平田昭彦、沢村いき雄、西条康彦(一平@ウルトラQ)山本廉ら。