losing#2

Double Fantasy

Double Fantasy

■I'm Losing You / John Lennon
ジョン・レノンの遺作となった「Double Fantasy」('80)のまつわる一連の事件は、リアルタイムで体験していますが、当時も今もレノンに対してそれほど思い入れがないので、あっけないなあ…というのが率直な印象。リリース前には、相当久しぶりの作品なので、ジャケットを撮影した篠山紀信やら、インタビューした湯川れい子センセなどの発言がラジオでよく流れてました。リリースはAsylumを離れたデイヴィッド・ゲフィンが設立したWarner Bros傘下に設立したGeffenからで、米盤はGHS2001、つまり第1回リリースです(日本盤はワーナー・パイオニアから)。その後Geffenの発売権はすぐにCBSソニーに移ったのはなぜなのかよくわかりません。今ではCapitolから出てるんですよね。"I'm Losing You"は♪aaahhh…で始まる重い曲で、ハッピーなラヴソング、親バカな曲の多いこのアルバムでは異彩を放っています。僕は全く知りませんでしたがレコーディングには、チープ・トリックのリック・ニールセン(g)、B・E・カルロス(ds)が参加。そのヴァージョンは98年の「Anthology」で紹介されたとか。どうりでそういう動画がヒットするわけだ。

Butterfield Blues Band(バターフィールド・ブルーズ・バンド)

Butterfield Blues Band

Butterfield Blues Band

a■■■Paul Butterfield Blues Band('65)
b■■East West('66)
c■■In My Own Dream('68)
d■Keep On Moving('69)
e■■Sometime I Feel Like Smilin'('71)
f■Lost Elektra Sessions(')
g■Strawberry Jam(')
h■■Anthology(')
白人によるホワイトブルーズの最高峰の一つ。シカゴで結成され64年にElektraと契約。有名なコンピ「What's Shakin'」前後の初音源がf。
Original Lost Elektra Sessions

Original Lost Elektra Sessions

で、ジェローム・アーノルド(b)、マイク・ブルームフィールド(g)、マーク・ナフタリン(kb)、エルヴィン・ビショップ(g)、サム・レイ(ds)にバターフィールド(harp,vo)というラインナップでaをリリース。今から聞くと結構ビートが利いててカッコいい。

長尺のタイトル曲のbを推す人もいるが個人的には切れのよさでa。ブルームフィールドが辞め、ジーン・ディンウィドゥル(sax,vo)、デイヴッド・サンボーン(sax)らホーンズが加わったのが3枚目「Resurrection Of Pigboy Crabshaw」('68)で管入りのブルーズ・バンドというのはそれまで例を見ないユニークなものだった。4thのcではインド的なタイトル曲を含め異色なムード。ビショップが去り、バジー・フェイトン(g)が加わったのがdでウッドストックにも出演。

70年の「Live」と最終作eにはラルフ・ウォルシュ(g)が参加。フェイトン、フィリップ・ウィルソン(ds)、ディンウィドゥルらが結成したフル・ムーンは、とてもブルーズ・バンド出身者が組むバンドとは思えず、それがBBBのユニークさを表してた気もする。gも発掘音源。

Butterfield、Paul(ポール・バターフィールド)

ベター・デイズ+3(K2HD/紙ジャケット仕様)

ベター・デイズ+3(K2HD/紙ジャケット仕様)

a■■■■Better Days('73)
b■■■It All Comes Back('74)
プット・イット・イン・ユア・イヤー+1(K2HD/紙ジャケット仕様)

プット・イット・イン・ユア・イヤー+1(K2HD/紙ジャケット仕様)

c■■■Put It In Your Ear('76)
d■North South('78)
e■Legendary Paul Butterfield Rides Again(')
f■■■Live At Winterland('00)
g■■Back To Woodstock('/bootleg)
71年にBBBを解散させたバターフィールドは73年にソロ名義のaをBeasvilleからリリース。実際は元ジム・クウェスキン・ジャグ・バンドのジェフ・マルダー(g,vo)、そのジェフ&マリアのサポートをしていたエイモス・ギャレット(g)、ニュー・オーリンズからやってきたロニー・バロン(kb,vo)、タジ・マハールのところにいたビル・リッチ(b)、そしてクリス・パーカー(ds)による新バンド、ベター・デイズによるもの。BBB以上にブルーズの枠から外れているように見えるが豊潤なアメリカン・ミュージックのゴージャスなミクスチャーで、ザ・バンド以上にアメリカを感じさせる。ボビー・チャールズ、マリア・マルダー、ジム・ルーニーらオブザーヴァーの存在もユニーク。bは74年の最終作。このあとファンキー路線のソロc、メンフィスのHiサウンドに浸かったd、遺作となったeがあり。fgはベターデイズの発掘音源。

Brook,Jonatha(ジョナサ・ブルック)

a■Plum('95)

Back in the Circus

Back in the Circus

b■Back In The Circus('04)
イリノイ出身のフォーキーなssw。90'sにボストン周辺のフォーキーなsswがブームになった頃、ジェニファー・キンボールと組んで注目を浴びる。個人的には04年のbが素晴らしい。JTの"Fire And Rain"、APPの"Eye In The Sky"のカヴァーを収録。