Creedence Clearwater Revival(クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル)

a■Green River('69)

CREEDENCE CLEARWATER REVIVAL:CHRONICLE THE 20 GREATESTHITS

CREEDENCE CLEARWATER REVIVAL:CHRONICLE THE 20 GREATESTHITS

b■■■Chronicles Vol.1('87)
c■■■Chronicles Vol.2('87)
CCRの音をスワンプ・ロックと呼ぶのはちょっと抵抗あります。僕の思う「ピュアなスワンプ・ロック」とは米南部のミュージシャンによる演奏でゴツゴツした手触りの、キャッチーなメロディーとは対極にあるような歪んだ音。まあロジャー・ティリソンあたりがイメージなのです。CCRの場合は望郷、憧憬としての南部なので、UKスワンプや葡萄畑など70'sの日本のロックらと同じです。なのでかろうじて1stは、スワンプに引っ掛かるかなあ、という塩梅。
Bayou Country

Bayou Country

69年のセカンド「Bayou Country」はタイトル通り南部への憧憬がつづられます。A面に至っては3曲のみ。

"Born On The Bayou"の武骨な感じがさすがです。このアルバムから"Proud Mary"(ジョン・フォガティが除隊の日に書いたと言われています)が#2まで上がっています。

この曲のリフはよく言われてるようにショッキング・ブルーの"Venus"に似ています。邦題は「驚異のニュー・ロック・サウンド」でしたが、音は全然ニュー・ロックではありません。
69年にはあと2枚(!)LPが出ます。まずカントリー色が加わったa、そして「Willy & The Poor Boys」。後年ビル・ワイマンが趣味的にやったバンド名に使われます(yとieのスペル違い)が、CCRが架空の同名ウォッシュボード・バンドに扮したものです。前作で見え始めたカントリー色(カントリー・ロックというのは違います)がさらに明確になりちょっと違和感を感じます。70年に出た5枚目「Cosmo's Factory」から"Travelin' Band"(#2)/"Who'll Stop The Rain"、"Up Around The Bend"(#4)/"Run Through The Jungle"、"Lookin'Out My Back Door"(#2)/"Long As I Can See The Light"、の6曲のシングル・ヒットが生まれました。ルーツ系のサウンドでありながらきっちりポップスの枠に入れてしまうキャッチーなセンスはさすがと思う反面、物足りなさもあります。カヴァーも4曲あってマーヴィン・ゲイの"I Heard It Through The Grapevine"は異色です。

70年にはもう1枚「Pendulum」をリリース。ここからは"Have You Ever Seen The Rain"(#8)のヒットも生まれましたが、いささか地味という評価です。このあとトム・フォガティーが抜けトリオ編成となり71年に「Mardi Gras」をリリースして解散(最終作では民主的というか、他の二人がvoを取るナンバーも収録)しています。初期にあったスワンプ的なR&Bらしさは影をひそめいつからか、明るいカントリー的な要素がCCRサウンドの基本となっています。オリジナルに忠実な"Hello Mary Lou"のカヴァーなどその典型です。こういったカントリー趣味はフォガティーの持ち味で、解散後ブルー・リッジ・レインジャーズ名義で出たフォガティーのソロが全編カントリーのカヴァーだったことからも明らかです。
結論からするとコンパクトにまとまった2種類のベストbcで十分な気も…