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■Dixie Fried ('72)
ライ・クーダーとの仕事が知られるkb奏者、prod'erのジム・ディキンソンが、ジェームズ・ルーサー・ディキンソン名義でリリースしたソロ。日本盤はワーナーの探検隊でCD化されたが、その昔サンリオから出たムック「ロック名盤のすべて」では小倉エージが「シンプル・ロック」として紹介。その記事を見て新宿CHICAGOでカット盤を買ったのは80's半ばかな。"The Judgement"がジョン・サイモン的だったり、カール・パーキンスのカヴァーのタイトル曲の枯れた味わいやら、ディランの未発表曲とか、なんか不思議なアルバム。真夏の夜の夢的な1枚。バックにはディキシー・フライヤーズの面々やDr.ジョン、ジーニー・グリーン、テリー・マニングら。
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■Fantastic Expeditions Of Dillard & Clark ('68)
バーズを飛び出したジーン・クラークがディラーズのダグ・ディラードと組んだのが、ディラード&クラークで、A&Mに残した2枚のうち最初のが本作(タイトルは探検家ルイス&クラークに引っ掛けてある)。イーグルスがカヴァーした"Train Leaves Here This Morning"のオリジナルも収録。フォークというよりはブルー・グラス色が濃い。
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a■Cara Dillon('01)
b■Sweet Liberty('03)
c■After The Morning('06)
アイルランド出身の女性ssw、カーラ・ディロンの事を教わったのはsatou・bさんのセレクトだけど、これを僕がごうきさんやらんさん(a&cサンクス!)に紹介し、むしろお二方の方が熱心なファンになったという経緯がある。僕は新世代のアイドル的に見てたのだけど、デビュー盤aでの可憐な歌声には大きく引き込まれるのだ。とりわけ"Black Is The Colour"は名曲。
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a■The Great Pretender ('74)
b■Tom Thumb The Dreamer ('76)
FantasyからのリリースとなったがスピリットはAsylumなaが素晴らしいマイケル・ディナーは、カントリー・ロック系のssw。バックにはprodのジョン・ボイラン人脈で、リンダ・ロンシュタット(vo)、アンドリュー・ゴールド(kb)、ドン・フェルダー(g)、エド・ブラック(g〜後にカーラ・ボノフ・バンド)、ボブ・ワーフォード(g)、ゲイリー・マラバー(ds)、マイク・ボウデン(b)らが参加。ディー・マレイ(b)、ナイジェル・オルソン(ds)のエルトン・バンドのリズム隊、デイヴィッド・フォスター(kb〜元スカイラーク)、ビル・チャップリン(kb〜元サンズ・オブ・チャップリン)の後のシカゴ、更にワディ・ワクテル(g)を加えた布陣のbはぐっと都会的になった音。こちらはマイケル・ディナー・バンドとのクレジットだが、当然パーマネントなバンドではなかった。両者とも未CD化。ディナーは後に映像畑へ進出する。
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a■Sanctuary + Suite For Late Summer ('01)
b■Born To Be With You + Streetheart ('01)
ディオンことディオン・ディムーチーは50's後半からディオン&ベルモンツを率いて、活躍した白人ドゥーワップシンガーで、60's半ばにはベルモンツと別れ、しばしの沈黙の後フォークロック的な音にアプローチ。70'sに入るとフォーキーなssw、ディオンとしてカムバック。aは、71年と73年作の2in1で英Aceの労作。前半の「Sanctuary」ではイアン・マシューズ、エリック・フォン・シュミット作品をカヴァー。後半の「Late Summer」ではラス・タイトルマンのprodでカントリー・ロック風味の佳作。bも英Aceからでた75年と76年作の2in1。とりわけフィル・スペクターがprodした前半は、不調が伝えられた70'sのスペクターを解く鍵となるもので、言われてるほど悪くない。デイヴ・エドモンズがカヴァーした"Born To Be With You"、「All Things Must Pass」につながる"He's Got The Whole World In His Hands"も印象的。後半はスティーヴ・バリ&マイケル・オマーティアンのprod。どれもWarner Brosからのリリース。