BBC Radio 1971-1974

BBC Radio 1971-1974

ソフト・マシーンの長い歴史の中でも、デビュー当時のデイヴィッド・アレン以来久々のgtr参加となった74年の「Bundles」期は特に印象深いです。マイク・ラトリッジ(kb)、カール・ジェンキンズ(kb,sax)、ジョン・マーシャル(ds)、ロイ・バビントン(b)に新加入のアラン・ホールズワース(g,vn)を加えた5人編成で、タイトルに数字がつかない2枚目のアルバム、「Bundles」はCBSからHarvestに移籍して75年にリリースされました。
Bundles

Bundles

この頃のステージの模様は、近年ライヴ化されていますが、独ラジオ・ブレーメンの放送用音源を使った「Floating World Live」が有名です。
フローティング・ワールド・ライブ

フローティング・ワールド・ライブ

96年に英Huxが発掘したBBC音源を使った「BBC Radio 1971-74」にもこの時期のライヴが一部ですが収められています。74年10月の収録で、メインとなる"Hazard Profile Pt1〜4"、"North Point"、そして"The Man Who Waved At Trains"の3曲です。"The Man〜"は、ジャズっぽい流れるようなホールズワースのgとジェンキンズのsaxをフィーチャーしたナンバーで、前作「Seven」の流れを引き継いでいます。マイク・ラトリッジの作品です。
"Hazard"は、ジェンキンズがニュークリアス時代に書いた"Song For The Bearded"*1の改作版で、鐘の音で始まるイントロから全編ホールズワースの明快なリフをフィーチャーしたナンバーです。それまでのマシーンの音とは全く違うフュージョン風の音作りで、バンドが劇的に変化した1枚です。実はこの2枚組には、「Six」期のgなし時代の"Hazard Profile Pt1"も収められていて、おもしろいです。イントロはやはり鐘の音ながら、gのリフの部分はジェンキンズのノイジーなエレピがカヴァーし、ラトリッジはファズっぽいbassの音をorganで出してる感じです(それともノイジーなエレピはラトリッジで、fazubassはバビントン?)。


*1:「We Talk About It Later」に収録