エアーズ、ケヴィン(Kevin Ayers)
ロックミュージシャン。1944年イギリス、ケント州出身。
元Soft Machineという経歴や、Robert Wyatt、Mike Oldfield、Steve Hillageらと交流があった事から、プログレの棚にある人だが、正体はやはりsswだろう。
The Wilde Flowersが Soft Machineに移行した67年に”Love Makes Sweet Music”(Polydor)でデビュー。Ayersが参加したのは、デビュー作だけだが、サイケデリックにどっぷりと浸かった1枚で、以後のMachineとは明らかに音楽が違う。
ツアーに飽きて、ソロになったAyersの出発は、Peter JennerのBlackhill EnterpriseとEMI傘下のプログレッシヴなレーベル、Harvestからだった。
とりわけ初期の4枚は、70'sの英国ロックを語る際に外せない重要作。
あえて1枚を選ぶと、デビュー作「おもちゃの喜び」(最近ボーナス付きでリマスターが出た、但し英国盤はCCCD)だが、可愛いんだか不気味なんだかわからない不思議なジャケの3枚目も評価が高い。
独特の低音ヴォイスは、曲調がレゲエっぽい70's後半になっても変わらず。
ヴェテラン・アーティストが不遇な仕打ちに耐えた80'sもこの人に限っては、マイペースぶりで、インディーから忘れた頃にアルバムをリリース。
88年が初来日で、以後数回の来日が実現しているのは、熱心なファンの多さによる(そのほとんどがプログレファンだが)。
近年は、貴重なBBC音源の発掘も相次ぎ、「Singing The Bruise」といった名盤も生まれている。
* discography
- Joy Of A Toy
- Shooting At The Moon
- Whatevershebrinswesing
- Bananamour
- The Confessions Of Dr.Dream And Other Stories
- June 1.1974
- Sweet Deciever
- Yes We Have No Mananas
- Odd Ditties
- Rainbow Takeaway
- That What You Gave Babe
- Diamond Jack And Queen Of Pain
- Deja Vu
- As Close As You Think
- Falling Up
- Still Life With Guitars
- BBC Radio 1 Live In Concert
- Singing The Bruise
- Too Old To Die Young
- First Show In The Appearance Business
- In Banana Follies
- Turn The Lights Down
Ayersに興味を持ったのは80年頃だけど、LPはどれも入手困難で「Odd Ditties」の日本盤サンプル(「不思議のヒットパレード」と言う邦題だった)をgetしたのは、84年ごろかな。 「Muzic Magazine」のJulian Copeのレヴューでゼルダの小嶋さちほさんが、
Ayersの「Odd」を引き合いに出して褒めてた事を思い出す。
1stと2ndの2in1の仏盤LP(Harvest Heritageシリーズ)を買ったのはもっと後で、新宿Woodstockだったかも。
あっそうだ、初Ayersは高校の友人のO君が譲ってくれた「June 1.1974」だったのだ。