恩田陸（おんだ・りく）

小説家。1964年宮城県出身。
ミステリからSF、ファンタシー、青春もの、耽美ものまで幅広い作風、引き出しの多さが魅力。作家である以前にヘヴィな読書家である事は、多方面への造形の深さからもうかがい知れる。
デビュー作の「六番目の小夜子」は、後にTVドラマ化されたが、元々はジュヴナイルとしての刊行だったので、実質的なデビュー作は「球形の季節」。
地方の高校を舞台にした、都市伝説をからめたモダン・ホラーで、初めて読んだ時は文字通りうなったものだった。その後本好きに捧げるオマージュの様な「三月は深き紅の淵を」で最初のピークに達する。
次のピークが、ジャック・フィニイの「盗まれた街」のオマージュともいえる「月の裏側」。
近年は作品の多さに僕自身が付いてゆけないが、オウム事件にヒントを得たかのような
「Q&A」、学園ものの傑作「夜のピクニック」といった傑作が続き、目が離せない。


＊恩田陸 著作リスト


1)六番目の小夜子（92）■■　
2)球形の季節　（94）　■■■　
3)不安な童話　（94）　未
4)三月は深き紅の淵を（97）■■■■
5)光の帝国　（97）　■■　
6)象と耳鳴り（99）　未
7)木曜組曲　（99）　■
8)月の裏側　（00）　■■■■　　
9)ネバーランド（00）　■
10)麦の海に沈む果実 （00）　■■
11)上と外　(00〜01)　未
12)puzzle [パズル] （00）未
13）ライオンハート　（00）未
14)MAZE [めいず]　（01）　■
15)ドミノ　（01）　未
16)黒と茶の幻想　（01）　未
17)図書室の海　（02）　■■■
18)劫尽童女　（02）　未
19)ロミオとロミオは永遠に（02）■■　
20)ねじの回転　（02）　SF　未
21)蛇行する川のほとり 1,2,3　(02〜03）　■■■
22)まひるの月を追いかけて (03)　未
23)クレオパトラの夢 (04)　未
24)黄昏の百合の骨 (04)　■■
25)禁じられた楽園 (04) 未
26)Q&A (04) ■■
27)夜のピクニック (04)　■■■■　
28)夏の名残の薔薇 (04)