クローニン、ケヴィン(Kevin Cronin)

Finyl2004-12-13


ロック・ミュージシャン。1951年アメリカ、イリノイ州出身。
REO Speedwagonのvo,g。オリジナルメンバーではないが、Croninなくしてはバンドの成功もなかったろう。バンドは67年にイリノイ州シャンペーンで結成。早くからマネージメント契約を交わしていたのが、かのIrving Azoffだったのが、おもしろい。
71年にEpicからデビュー。この時のシンガーは、後にStarcastleのTerry Luttleだった。72年にLuttleの後任として加わったのが、ssw的な作風を持っていたCroninで、「Two」では3曲書いている。ただ他のメンバーと目指すものが違い、脱退。後任としてMike Murphy(sswのMichael Murpheyとは別人)が参加。3枚目の「Ridin'The Storm Out」もCroninのvoパートは消され(このヴァージョンは後にベスト盤に収録)、Murphyのが加えられた。
このメンバーで3枚LPが出たが、セールス的には今ひとつながら、過酷なツアースケジュールをこなし、クラブ・サーキット廻りで培ったステージングのキャリアが後に花咲く事になる。 Murphyの脱退で再びCroninが復帰。4年間ソロで活動してたというが、メロディアスなナンバーを書けるまでに成長。事実復帰作の「REO」以降の楽曲と、それ以前の楽曲ではメロディの弾み方がまるで違う。


お膳立てはそろった。77年の日本デビュー作となった「Live-You Get What You Play For」は、ヒット曲こそないがチャートアクションでは#72と過去最高を記録。
エネルギッシュな熱いステージを余すことなくパッケージした屈指のライヴアルバムとなった。 実際「最高のロックンロールバンド」というと思い出すのが、Rockpileであり、この頃のREOなのだ。78年の「You Can Tune A Piano,But You Can't Tuna Fish」は
マグロの口から音叉というインパクトのジャケットだが、ポップでマイルドでそれでいてエネルギッシュなロックンロールが聴ける1枚。メガヒットとなった「Hi Infidelity」よりも個人的には気に入っている。


応援してきた売れないバンドが成功するのを見る瞬間はうれしい。下積みが長いほど苦労が報われたような気がする。が、80年に「Hi Infidelity」が信じられないセールスを記録した後も、彼らは今までと変わらずに、ライヴでは古い曲を演奏する。80年代には4枚のLPをリリースしたが、90'sに入ると失速。すっかり過去の存在となってしまった感じだが、それでもCroninは、中西部訛りで”Keep Pushin'"を歌い続けるのだ。

  1. REO Speedwagon('71)
  2. REO Two('72)
  3. Ridin' The Storm Out('73)*
  4. Lost In A Dream('74)*
  5. This Time We Meant It('75)*
  6. REO('76)
  7. Live-You Get What You Play For('77)
  8. You Can Tune A Piano,But You Can't Tuna Fish('78)
  9. Nine Lives('79)
  10. Hi Infidelity('80)
  11. Good Trouble('82)
  12. Wheels Are Turnin'('84)
  13. Life As We Know It('87)
  14. The Earth, A Small Man, His Dog And A Chicken('90)
  15. Building The Bridge('96)
  16. Arch Allies('00)
  17. Plus('01)



*〜Cronin未参加