京極夏彦(きょうごく・なつひこ)
小説家。1963年北海道出身。
94年のデビュー作「姑獲鳥の夏」以降圧倒的な存在感でミステリ界を席巻。本筋、脇道を含め、知識の渦のような作風だけど、不思議と難解な感じはない。一部でレンガ本とも揶揄される講談社ノベルズ版は、分厚さで群を抜くが、読み出せば一気に行ける。これは不思議といえば不思議だ。
妖怪シリーズと題された諸作は、昭和27年頃の日本を舞台に展開。
共通する主人公は、古書店、京極堂店主=中禅寺秋彦、探偵=榎木津礼二郎、作家=関口巽、刑事=木場修太郎を中心に、脇役までも入り乱れる世界で、シリーズを読み進むにつれ、連帯感の様なものが深まると言う仕掛け。
「妖怪小説」と言われているが、超自然現象を相手に戦うわけではなく、心に「妖怪」がとりついた人物が、猟奇的な犯罪を起こしたり、巻き込まれたりする。
- 姑獲鳥の夏 1994 ■■
- 魍魎の匣 1995 ■■
- 狂骨の夢 1995 ■■■
- 鉄鼠の檻 1996 ■■■
- 絡新婦の理 1996 ■■
- 嗤う伊右衛門 1997 ■■■
- 塗仏の宴〜宴の支度 1998 ■■■
- 塗仏の宴〜宴の始末 1998 ■■■
- 百鬼夜行―陰 1999 ■■
- 巷説百物語 1999 ■■■
- 百器徒然袋―雨 1999 ■■■
- どすこい(仮) 2000
- 続巷説百物語 2001 ■■■
- ルー=ガルー・忌避すべき狼 2001
- 今昔続百鬼―雲 2001 ■■
- 覘き小平次 2002 ■■■■
- 陰摩羅鬼の瑕 2003
- 後巷説百物語 2003
- 本朝妖怪盛衰録・豆腐小僧双六道中ふりだし 2003 ■■■