紫の夜明け / ピーター・フランプトン

Frampton Comes Alive (Sl) 
色もの。
邦題でも続ける(^^) 75年のメガヒットアルバム「Peter Frampton Comes Alive」は、ライヴ録音ということもあって今でもしょっちゅう聞く1枚。サン・フランシスコのウィンターランド(ザ・バンドのラスト・ワルツが行われた場所だ)を中心としたライヴ音源で、フランプトン(g、vo)、ジョン・シオモス(ds)、ボブ・メイヨ(g、kb)、スタンリー・シェルドン(b、vo)によるバンドの演奏はシンプルかつダイナミック。これといって新しいことはやっていないのだけど、持ち前のポップセンスから来るメロディアスな楽曲が、躍動感あふれるライヴ・パフォーマンスで豪快に再現される気持ちよさ。これは現場で体験したかった!!
フランプトンという人は、そのルックスのよさから、ザ・ハード時代、ハンブル・パイ時代そしてソロと音楽的に、というよりもアイドル的な評価が先に行ってしまった感じだけど、ここではそういったヴィジュアル的な評価も全く気にしない自信に満ちた歌声が印象的。
このDo You Feel Like We Do(オリジナルは2枚目の「Frampton’s Camel」から)は、ライヴからのシングルカットの際(#10)こういう邦題がついたが、14分にわたる長尺の曲。後半は当時のトレードマークでもあった、トーク・ボックスを使ったソロが延々と続くが、間延びした感じはない。
このトーク・ボックスは、トーキング・モジェレータ−(talking moderator)といわれるエフェクターの一種で、管のようなものを咥えて、喋った言葉がギターを介して出てくるというもの(かなり乱暴な説明)。ジョー・ウォルシュジェフ・ベック(”She’s A Woman”)が70’sに使用していた。
アルバムのハイライトは、やはり前半だろう。"Something's Happening”、”Doobie Wah”、”Show Me The Way”といった曲の充実度はすごい。現在はデラックス・エディションが出ているが、安く出てれば、買いなおしたいなあ。