Grey Cortina / Tom Robinson Band

Power in the Darkness (CCCD) [Bonus Tracks]
色もの。
トム・ロビンソン・バンドはまさにリアルタイムだった。僕にとってのしっくりくる「パンク〜ニュー・ウェイヴ」は、ジャムであり、ストラングラーズであり、このTRBだったのだ(今から思えば全然ニュー・ウェイヴではないな)。特にTRBの場合、当時はロビンソンが、ゲイであることを公言しているという事ばかりクローズアップされたけど、キンクスのレーベル、コンクから1枚アルバムを出している、カフェ・ソサエティのメンバーだった事もあって、デビューまでにある程度のキャリアをもったバンドだった事。この辺が衝動に駆られてgを持った若さで突っ走る多くのパンクバンドとは違った部分。デビュー・シングルの”2-4-6-8Mortorway”のB面がディランの”I Shall Be Released”の素晴らしいカヴァーというのも、違う。
78年に出た「Power In The Darkness」(その前に重要なライヴEP「Rising Free」がある)は、政治的なメッセージをも盛り込んだ強力なアルバムで、今から思えばパワー・ポップだろう。Grey Cortinaは、疾走するビートナンバーで、歌詞にブルース・スプリングスティーンの名前が出てくる。ロビンソン(vo、b)、ダニー・カストウ(g、vo)、ドルフィン・テイラー(ds)、マーク・アンバー(kb)の4人組。