I'm In Blue / 佐野元春

Someday Collector’s Edition 
色もの。
佐野元春の「サウンドストリート」が楽しみだった時期がある。<Good Old Songs特集>。月の何週目かにやってた年代を決めてその年の曲を書ける企画。それほどマニアックだったわけではないが、大学時代、何もない田舎でやることをもてあましてた僕にはいい刺激だった。そもそも佐野元春を知ったのは、クリストファー・クロスの初来日の前座として登場した短いステージ。和製ビリー・ジョエル的な売り方をエピックソニーはしたかったようだけど、デビュー作「バック・トゥ・ザ・ストリート」では、もろスプリングスティーン(バックのハートランドのsax奏者とのからみなどステージのアクションを含め)的な世界を展開していた。80年代の幕開けだ。
82年に出た3枚目の「サムディ」は個人的にはピーク。いろいろ詰め込まれたアルバムで、満腹感がある。タイトル曲は白井貴子のカヴァーもあった。壮大な”ロックンロール・ナイト”、キャッチーな”シュガータイム”もいいけど、昔からスモーキーを思い出すI’m In Blueが気に入ってる。♪Maybe I’m a loser、maybe I’m just a dreamer〜 の部分はいつ聞いてもグッと来る。メロディはクリフ・リチャードの”恋はこれっきり”に似てるかなあ。

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