See The Light / Steve York's Camelo Pardalis


lightつながり。
ヴァージン・レーベルというと今では超メジャーな何でもアリの売れ線レーベルで、特色というのは特にないけど、元々リチャード・ブランソン(後に飛行家としても有名になった)が細々とはじめたレコード・ショップを母体としてて、当時英国で入手しにくかった、ドイツやフランスのアンダーグラウンドなレコードを、通信販売で売ってたのが始まり。
初期には、プログレッシヴというか、アンダーグラウンドな路線で売り出し、80年前後からは、レゲエとニュー・ウェイヴという特色を打ち出した。
初期のプログレ路線といっても、クリムゾン、フロイド、イエスなどのメジャー系とは違った、マイナーな匂いがあって、その辺が好みが分かれるところ。マイナーだからといって自己満足的な感じにはなっていない。マイク・オールドフィールド、ハットフィールド&ザ・ノース、タンジェリン・ドリーム、ゴングなどが当時のラインナップ。
記念すべき第1回リリースは、大ヒットしたオールドフィールドの「Tubullar Bells」他だけど、ラインナップがそろわなくて、奇妙なものも混じっていた。「Tubullar」のprodである、トム・ニューマンのソロは、ジェイド・ウォリアというアンダーグラウンドなバンドつながりでまあ納得できるけど、レーベル発足を記念して、マナー・スタジオでのジャムセッションを収めた「Manor Live」はこのレーベルの音楽とは少し違う。クレジットは、スティーヴ・ヨークス・キャメロ・パーダリスとなっているが、ヴィネガー・ジョーの連中を中心としたジャムで、エルキー・ブルックス、マイク・パトゥ、ボズ・バレルらが歌っている。
この今ではかなりレアな1枚は、かつて日本盤でリリースされたこともある。ビクターが発売権を持ってた、80年ごろで僕は買ったけど、あまりに渋すぎて手放してしまった。
まあ参加してる連中は、まともに日本でアルバムが出てない人たちだからしょうがない。
けど、このアルバムでエルキー・ブルックスの名前を知って、ヴィネガー・ジョーに遡って聞くきっかけをつくった1枚。このSee The Lightは、”Troube Troube”と並ぶベストトラックで、エルクのソウルフルな歌いっぷりが頼もしい。