34■■■1980('04日本)
監督:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
主演:ともさかりえ、犬山犬子、蒼井優、串田和美、及川光博
1980年に高校2年だった僕は、YMOやプラスチックスなどの日本のニュー・ウェイヴにそれほど影響を受けたわけではなかったけど、「宝島」は読んでた。ナイロン100℃に同じような題材の「1979」と言う芝居があった(ribon、Qlair、Cocoといった90年代のB級アイドルグループから1人ずつ客演)が、今回ケラ(言うまでもなく日本人です)が初演出と言うことで挑んだのは、かつての「1979」で試みたテクノな時代の青春譚。これに「カメラ≠万年筆」での自主映画づくりと言うエッセンスを加えたもの。台詞回しはほとんどナイロンのナンセンスな芝居と同じで、おもしろい。かつて「センチメンタル・シティ・マラソン」という史上最低な映画(少なくとも僕が最後まで見通した中では飛びぬけてつまらない)に主演した、ともさかりえだけど、この人のこういう役は、はまり役。蒼井(松田聖子カット!)、犬山との三姉妹はウディ・アレンの「インテリア」を意識したとか(ウソみたい)。ナイロンから峯村リエ、松永玲子、大倉孝ニ、三宅弘城、みのすけ、新谷真弓。他には伊武雅刀、忌野清志郎、鈴木慶一、山崎一、綾田秀樹、手塚とおる、広岡由里子、田口トモロヲら。及川が怪演。ラストに流れる”ライディーン”が心に染み入る。